ウサギにとってのエネルギー量と言っても、そのウサギの個体差に限らず、品種や飼育環境や土地の気候によっても考慮されなくては、なりません。一概には言えないのですが。

飼養標準ということで紹介すると。
　　　　　可消化エネルギー（kcal） 素蛋白（％） 素脂肪（％） 素線維（％）
維持飼料　　2,100 　　　　　　　　　　12 　　　　　　2 　　　　　14
成長期　　　2,500　　　　　　　　　　 16　　　　　　 2　　　　 10-12
妊娠期　　　2,500　　　　　　　　　　 15　　　　　　 2 　　　　10-12
授乳期　　　2,500　　　　　　　　　　 17　　　　　　 2　　　　 10-12

という数値になります。これはＮＲＣの飼養標準で、１ｋｇのものです。

日本飼養標準ということになりますと、成熟したウサギで体重３〜４ｋｇあたりの換算で、100kcal/kg/day が必要熱量であって、妊娠や授乳期にあっては、３割程度増しということで記載されています。

固形飼料での給餌ということになりますと、その飼料に記載されている栄養素をこれらの数値を計算して給餌量と求めることになります。
野菜や乾草ということになりますと、飼料分析をしかるべき機関（肥飼料検査所のような機関）に依頼して、各栄養素の含有量を測定してもらってから計算することになります。
野菜の場合ですと、栄養成分表がありますから、いちいち調べなくても済みますが、これもしばしば改定されていますので、注意が必要ですし、産地や土地の疲労具合で成分表とは、まったく違っていることもあります。

あと、固形飼料の形態になってしまっていれば、原材料の意味はあまりありません。あくまでも含有されている各栄養素の量で考えていくことになります。原材料によって多いものもあれば少ないものもあるかもしれませんが、記載されている成分量を見て、過不足の無いようにバランスを考えて給餌していくことになります。