獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-201106-75

Re:避妊繋がりで・・
投稿日 2011年6月27日(月)21時41分 投稿者 チーママ

ひでさん 
どんな飼い主だって、メスを入れずに済むならそれに越したことはないのですよ。だめな飼い主なんかじゃありません。かわいいからこそ、痛い思いをさせたくない。

もちろん「避妊なんかしなくてよい」という獣医さんもおられます。
でも、ウサギを多く手がける獣医さんの多くが、聞けば「できればした方ががいい」とおっしゃるのには、それなりに根拠や経験があるからなんですね。
「獣医さんがそう思うのは、病気の子ばかり集まるから」という向きもあります。でも発症所見がなく、普通に避妊手術をしたつもりが、どっこい切除した子宮はすでに異常が見られたということが多ければ、やはり「ウサギは子宮系の病気はハイリスク」といわざるを得ないのだと思います。
そして悲しむ飼い主さんを少しでも減らしたいと思えば、「できるだけ手術はしてね」ということになるのだと思います。


一番悔しいのは、手遅れだった場合。「もっと早く連れて来てくれれば、助けられたのに」という思いなんです。今ではかなり進行していても助かることが増えてきましたが、そこまでいくのはたいてい高齢になってから。よほどのぎりぎりの状態でなければ、麻酔で落とすことはないけれど、高齢ゆえのリスクはあって、予後不良はありえる。またそれが悪性でリンパまで浸潤していると、肺転移は避けられないことが多い。
とまぁ、あれこれあって、ともかく子宮系の病気は他の動物より多いのですね。

もちろん手術のリスクと言うのはあります。にんげんであってすら、どんなに簡単な手術でも100%の安全は保障できません。ただ、最近は麻酔に関しての安全性は高くなっています。

以上のことを考えて、後は飼い主さん次第です。
3歳と言う年齢は、決して遅くはないと思います。ただ、獣医さん探しを慎重に。
手術と言うのは誰でも同じように出来るのではなく、やはり上手下手、得意不得意があります。年間ウサギさんをどれくらい診ているか、出来ればどれくらい手術しているかを聞いてみるとよいのですが。(人間の病院のように、年間症例数と手術数と死亡数を公表していると、探しやすいのですが。)
大変でしょうが、じっくり探してみてくださいね。

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