獣医師広報板ニュース

鳥類掲示板過去発言No.1700-200202-45

プロキオン先生へ
投稿日 2002年2月19日(火)03時41分 sutemaru

ちょっと獣医師の気持ちも判っていただけるといいなとも思いまして、敢えて
書かせて頂きました。
どちらかと言うと飼い主としての気持ちの方が強い私ですので、どうしようと
悩む方の気持ちの方が理解出来てしまうのですが、先生のおっしゃる通り「事
実に対する温度差」「片思い」があると言う事も判っていただけると良いです
よね。
例えばヘルニアなら癒着が起きない内に手術すればかなり楽な物になりますよね。
それも飼い主さんに教えなくてはいけないでしょうが、何しろ相手は小さな鳥
ですから、おっしゃるように手術は簡単でもそれに耐えられる力が何処まであ
るかは全く個体差があり誰にも予測出来ないと思うのです。
早く受けた方が良いと言いたいけれど、そうしたら死ぬかもしれない。
私が飼い主だとして飼い主の気持ちとしては早くした方が良いと言ってくれれば
悩まずに受けたのにと言う気持ちと、もしその時死んでしまったら手術を受けな
ければもう少し生きていられたかもしれないと悩む気持ちが出て、どちらにしよ
うか悩むと思いますね。ムックンさんが今そこだと思うのです。
先生の書かれたようにそれは「飼い主さんと動物との絆、人生観にまで及んで来
ます。」でしょうね。
そこで、最後の悲惨さを何回も味わっているのでしたら、一度元気な内にしたら
治るかもしれないと言う事もありますよと、でも、それを決めるのはやはり飼い
主さんで、獣医師は説明する時にはやはり最悪の状態を説明しておかなくてはな
らない立場でもあるから、その辺も理解しておいて欲しいと言う事も知っておい
て欲しいと言う事でもあるのですよね。
そしてこれは相手が鳥だから手術に対してこのように簡単に言えないだけで、も
う少し大きい動物でしたら、特には悩まないでしょうね。

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