その犬は､強烈な匂いの中に､目ヤニだらけでうずくまっていた｡
アラスカンマラミュｰトかサモエドかよく判らないけど､隣家の人の話では､オリの中から
いまだかって出た事が無かったようです｡
飼い主は年寄りで独り暮らし｡そしてそのうち亡くなってしまった｡
残された犬は近所の人が持ってくる残飯等で生き延びていた｡
通り道からよく見えるその犬の事が､引っかかって､半年考えたけどついに世話を
しようと決心した｡初めてオリの外に出した｡
でも歩けない｡と言うよりも､歩き方を知らない｡
おじいさんは､その犬があまりにも巨大になりすぎて､閉じ込めてしまったらしい｡
7歳程になるのに､小犬飛びでしか移動出来ない｡
あの巨体では疲れるだろう｡
一カ月程たった今は､少し歩ける｡でも散歩はまだ無理｡
医者に目を見てもらいに連れて行くのが目標である｡
なぜあんなに目ヤニが出るんだろう｡
応急的になにかよい方法が無いだろうか?


高齢で､寂しさの為か犬等を飼育している人が亡くなった後､残される動物も哀れ｡
確かに､若くてもどんな事が起こるか判らないけれど､自分が年取って人に面倒を
かける年になったら､どんなに寂しくても､動物の飼育はやめておこうと思う｡