獣医師広報板ニュース

動物看護師掲示板過去発言No.7000-201903-24

Re:凶暴猫の保定
投稿日 2011年2月5日(土)16時09分 投稿者 けりーずはうす

獣医師です。プロキオン先生からのレスのとおり、ひどく凶暴な場合は
飼い主さんも含めて危険な状態になりますから、ほとんどの場合
その場で飼い主さんと協議をし鎮静薬や麻酔薬を使用して検査や診察を進めていくことになろうと思います。
ですからここで述べるのは、触れるが少し気に入らないことをしようとすると
咬んだりする猫、として話を進めていきますね。

この仕事を始めたばかりの頃は、それこそ毎日どこかにひっかかれたり咬まれたりした
傷があったものです。
何度も縫合することにもなっていますし、現在共に働いているスタッフも1年に1度は
外科に駆け込むほどの傷を負っています。
咬まれるのも、ひっかかれるのも慣れるものでないですし、まして痛くないわけではありません。
でも、だからこそ保定に集中しようと思うものですよね。
「今、手を離したら咬まれるのは自分。」そう思って必死に持っていましたよ。

でも、ジジ子さんのご相談の恐怖心は保定をする前の段階だと想像します。
これについては、まずは猫の行動そのものを理解する必要があるでしょうね。
まずは、ご自分の猫で保定の練習を積んでみられるのがいいでしょう。
人によって手の大きさや指の長さ、あるいは力の入れ具合は違うものです。
ですから、保定の方法は教えられても、上手く保定するコツはご自分の経験を
積むことでしか得られないものでしょう。
まずは、この猫なら大丈夫という猫にお手伝いいただいて、「この程度なら大丈夫」というところまで練習してみてはいかがでしょうか。
猫が次にとる行動が読めれば、きっと体が覚えてくれますよ。

猫によっては、注射など痛い事よりも力いっぱい持たれることに抵抗するものもいます。
そういう猫には軽く顔を持つ程度でいい場合もあります。
前もって飼い主さんが「咬みます。」と申告してくれる場合はエリザベスカラーを巻いて
こちら側の身を守り、しっかり保定します。
また、当院では猫の気を落ち着ける意味で飼い主さんにも積極的に保定を手伝っていただいております。
あとは、動物病院にいる居候猫さん達に手伝ってもらって、先輩さん達に教えてもらってはいかがでしょうか。


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