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神童      


2006年 日本 音楽

<監督>萩生田宏治
<キャスト>成海璃子 , 松山ケンイチ , 手塚理美 , 西島秀俊 , 柄本明 , 貫地谷しほり, 柳英里紗

<ストーリー>
ピアノの天才少女、成瀬うた(成海璃子)は、中学生。学校での体育の授業はいつも見学。普段は、指を守るための手袋をしている。そんな生活を苦痛と感じるうたは、ピアノのレッスンも休みがちだった。そんなある日、うたは、音大を目指す青年、和音(ワオ)(松山ケンイチ)に出会う。二人はピアノを通じて仲良くなってゆく・・・。

<感想>
原作は、さそうあきらの同名コミックです。
主演は成海璃子。映画が公開された時は、ずいぶん話題になりました。私が見た彼女の主演映画の中では一番有名かもしれません。共演は「DEATH NOTE デスノート」「デトロイト・メタル・シティ」の松山ケンイチ。

天才ピアニストの少女の物語です。

ピアニストの物語を見たり読んだりすると、指先が気になってしょうがありません。ピアニストにとって、なんといっても、この10本の指が命。ピアニストが指を失ったために、それまでの生活が一変してしまう話もいくつか目にしてきました。
特にこのうたのような天才ともなると、本当に貴重な指です。
それを知っている彼女の母親が、神経質になる気持ちもよく分かるし、そんな自分の境遇をうまく受け入れられないうたの気持も、よく分かりました。努力して勝ち得た才能ではないので、何故自分が?という思いもあるのでしょう。そのあたりの葛藤を成海璃子がうまく表現していたと思います。

そして、珍しく普通の青年の役の松山ケンイチ。彼のちょっととぼけた演技と、ぼーーっとしたしゃべり方が、ピリピリした璃子ちゃんの演技とよく絡まって、良かったと思いました。
ただ、音大を目指すには、ピアノがあまりにも下手っぴで、そりゃないよ〜〜とか思いましたが・・・。

前半は、二人の様子が丁寧に描けていましたが、後半になると、少々力業(ちからわざ)??
強引な展開で、ちょっと鼻白む思いでした。ラストも、彼女の状態がいったいどうなったのかはっきりせず、イラッとしてしまいました。

それにしても、ピアニストのあの指の動きの華麗なこと!たった10本の指から生まれる旋律のすばらしさに、ついつい映画を忘れてウットリしてしまいました。(2008,09,16)



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