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ハナレイ・ベイ      


2018年 日本
   

<監督>松永大司
<キャスト> 吉田羊 , 佐野玲於 ,

<ストーリー>
ハワイのハナレイ・ベイで、サーファーの息子タカシ(佐野玲於)が鮫に襲われて死んだという連絡を受けた母親のサチ(吉田羊)は、急遽ハワイに向かう。亡くなった息子のための様々な手続きを済ませサチは、しばらくハワイに滞在することにする・・・。

<感想>
村上春樹の同名短編の映画化作品です。

サーファーの息子を亡くした母親の物語です。
母と息子といっても、その関係性は様々で、ここに登場する親子は、淡泊なさらっとした関係ですが、どんな関係でも、その親子にとって、それぞれが唯一無二の存在ではあるのです。

息子の亡くなった海に毎年出かけて、自分の中で、息子はどういう存在だったのかを模索する母親。
溺愛していた子供への喪失感とは少々違う、彼女のそれは、捉えがたいものなのだったのかもしれません。

映画を見る前に、改めて原作を読みました。
本当に短い話なので、原作と映画との違いがよく分かりました。
特に違うのは、終盤。
本では、さらっと書かれていますが、映画では、強く熱く描かれていました。
そのれがちょっとくどいかなとも感じましたが、反面、サチと夫との関係などは、映像化の方が、インパクトがあり、わかりやすく印象的でした。

主演の吉田羊は、イメージに合ったキャスティングでした。
息子を異国で亡くした母親を、凜と硬質に演じています。
後半は、10年経つのに全く変わらない彼女にちょっと違和感ありましたが、
息子の死を受け入れることが出来て、はじめて彼女の時間が動き出すのかもしれません。

ちょっと疲れていたので、もしかすると寝てしまうかもと思ったのですが、吉田羊の魅力で、最後までしっかり見ることが出来てよかったです(^_^)。

劇場に入る時「映画本編鑑賞後にお開けください」という、白い封筒をもらいました。
中身は内緒ですが、人によっては、うれしいものなのでしょう?!(^_^;。(2018,10,20)



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