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「つむじ風食堂の夜」   
吉田篤弘   03.05.21





    
それは、笑いのこぼれる夜。
舞台は懐かしい町「月舟町」
クラフト・エヴィング商會の物語作家による
書き下ろし小説。
(帯より)


「月舟町」に住む作家、”先生”が、夜な夜な通う食堂が、通称「つむじ風食堂」です。

そこに集まるレトロな人々。だいたい、職業が、作家、帽子屋、舞台女優・・・と、意味ありげでしょう(^^)。そして、食堂の主人も、コロッケ定食を「クロケット定食」と言ったり、ナイフとフォークで、箸は出さないなど、一つ芯の通ったオヤジだったりするのです。

そんな彼らが織りなすちょっと不思議物語。
なんか、ホッとする本でした。
本を読みたい!っていう時よりも、お疲れの時に、さらっと読んで一息つくのに、ちょうどいいみたい。
わたしが特に好きなのは、古本屋さんと果物屋さんが出てくる唐辛子の話とか、「タブラ」のエスプレッソマシンの話。
肩の力が抜けて、心地よいです。

ちなみに「クラフト・エヴィング商會」とは、吉田篤弘、浩美の2人が、著作、装幀の仕事を手がけています。2001年に講談社出版文化賞・ブックデザイン賞を受賞。