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「日曜日たち」
吉田修一  

最注目の新鋭★待望の受賞後第一作
〈東京〉の地図の上で交差する、男と女の5ストーリーズ
最高の連作恋愛小説!(帯より)


ウィークデイとは、ちがう顔を持つ日曜日。
過去のことをちょっとだけ思い出す日曜日。
そんな日曜日を過ごす5人の男女のショートストーリー。

中でも、私が好きなのは、「日曜日の被害者」。
7〜8年前の出来事と、2週間前の出来事、そして、現在が、絶妙に絡み合って、なかなか一筋縄ではいきません。
あと、「日曜日の運勢」も好きです。
女運の悪い?田端の生きざまが、愉快ですねぇ(^^)。

そして、5つの別個の話すべてに絡んでくるのが、母を捜して東京に出てきた二人の幼い兄弟。はじめは彼らの存在は薄かったのに、終わってみると、これがまた一つのストーリーになっているという、洒落たつくりになっていました。
忙しい日々の中にあって、ホッと出来る休日、日曜日。そんな時、この本を読む事が出来たら最高でしょう。 (2004.08.15)