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「太陽と毒ぐも」
角田光代  




大好きなんだけど、
どうしても我慢できないことがある。
でも、やっぱり好き。(帯より)


この帯文句通り、好きだけど、どうしても我慢ができない相手の習慣。私は、心が狭い人間なので、ここに出てきたような人たちに、とうてい我慢できそうにありません。
お風呂に入らなくて臭い人・・・ああ、もう聞いただけでだめです(^^;。しかも、この人、女性ですよ、信じられないーーーー(^^;。
そのほかにも、縁起かつぎばかりをする人、万引きの癖のある人、買い物中毒、野球中毒・・・。
人間には、誰だって、少しは奇妙なところがあるものだということは理解していますが、こんなに度を過ぎている人と、一緒に暮らすなんて、とっても無理ですねぇ。
しかも、恋愛中はともかく、ここの登場人物たちは、その感情が、ひとまず落ち着いた人たちばかり。そうなると、俗に言う、「箸の上げ下ろし」も、気になってしまうはずです。 でも、ここに出てくる人たちは、大きな譲歩をして、暮らしてゆくんですよね。でも、あまり我慢ばかりしていると、ひどいストレスにさらされて、自己崩壊しそうな気もします(^^;。
ただ、この時期を過ぎてしまえば、それはもうその人の人格の一部だと、寛容に構える事ができるのかもしれないです。
恋愛中、同棲中、そしてもちろん結婚している人も、この本を読んで、私の彼、もしくは彼女は、この人たちよりまだましだと思って、パートナーに対するイライラも少しは解消するかもしれないですね(^^)。
そして、同時に、自分が、相手にどう思われているかも、再考するきっかけになるかも。ああ、その点、非常に役立つ本でした(^^)。 (2004.10.08)