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「フューチャー・イズ・ワイルド」
ドゥーガル・ディクソン、ジョン・アダムス  



脅威の進化を遂げた2億年後の生命世界 (副題より)



地球上から人類がいなくなってから500万年後、1億年後、2億年後の世界です。
なんて雄大な話でしょう!!
科学的なのに、決して難解でなく、むしろ、その時にいるであろう生物の想像図が、リアルなイラストで描いてあるので、とても楽しんで読むことが出来ました。

まず最初に起こるのは、生物の大量絶滅。今回のこれは、悲しいことに、他ならぬ、人間が原因の引き金を引くらしいです。これは、私たちも、薄々は、勘付いていますよね。それが、何年後になるのか、あまり遠い未来ではないような気がするのが、恐ろしいところです。
そして、その後、環境は激変し、大陸移動も起こる。何しろ、500万年とか、1億年のの単位ですからねぇ。
こんな途方もない未来、地球はどうなっていると思いますか?
大陸移動して、陸地と、海の関係は、どうなると思いますか?
無限とも思えるいろいろなファクターの中から、想像出来うる世界を描いています。どんな生物が、生き残って、彼らが、どんな進化を遂げるのか。これは、科学に基づいた想像の世界なのです。
まさか!とか、うっそーー!の世界(^^)。

この本を読んで、私が強く感じたのは、去年起こった、中越地震や、スマトラ地震。
普段の生活の中では、陸地が少しずつ動いているなんて、感じることは出来ませんが、実際に、そして、確実に動いているということ。
今までにも、大地震、大噴火などの天変地異を繰り返して、今の地形になったこと。そして、それが、今も、確実に続いていると言うこと。だから、地震や、山崩れなど、起こるのは、当然のことで、人間の小さな力では、止められるわけもない出来事だと言うことです。地球という星、そして、その中のほんのわずかな時間に生きていると言うことを強く感じましたねぇ。

また、未来の地球が、この予想通りだとしたら、是非とも、1億年後の地球に行ってみたい。比較的住みやすそうな気候だし、奇妙な生物も是非是非、観察したいですね〜。
これを考えた著者たちも、きっと、そう思ったことでしょう(^^)。

こんな途方もない未来を考える時、小さな事にくよくよするのが、アホらしく思えてきて、精神衛生上、とてもよい本でした(^^)。 (2005.01.01)