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「6ステイン」
福井 晴敏  




ファン待望の初短篇集、ついに刊行!
存在を秘匿された組織、市ヶ谷・・・
防衛庁情報局で過酷な任務に身を投じる工作員の男たち、女たち。
20世紀にいくつかの「染み」を残した彼らへの、6編の鎮魂歌。
(出版社 / 著者からの内容紹介より)




短編嫌いの私でも、十分満足できる内容の濃い作品集でした。
読み始めこそ、私の趣味じゃないかもと、少々不安でしたが、なんのなんの、すごく面白かったです。

著者は今公開中の「ローレライ」の原作者です。この作家さんの本は、ずいぶん昔に、第44回江戸川乱歩賞受賞作の「Twelve Y.O」という作品を読んだことがあるのですが、例によって、内容は、すっかり忘れてしまいました(^^;。

6作とも、「市ヶ谷」と深く関わっている内容です。
・・・が、私には、それがなにを意味しているのが、最初、分かりませんでした(^^;。
あとで、調べると、それは、この作家さんの本を読んでいれば、当然知っている単語だということが分かりました。なんか、そう聞くと、ちょっと悔しいですねぇ(^^;。
でも、もちろん、読んでゆけば、それがなにを意味し、登場人物が、どんな組織に属しているかも、分かってきて、ゾクゾクとした面白さが沸いてきます。
何しろ、かっこいいんですよね〜(^^)。

私が好きなのは、「畳算」「サクラ」「断ち切る」です。
それぞれ内容が濃いので、映画化しても面白いでしょうね。今度は、是非、この作家さんの「亡国のイージス」読みます!(^^)。(2005.03.28)