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「Op.ローズダスト」上・下
福井晴敏  



連続爆弾テロをしかけた「ローズダスト」のリーダー、入江一功を追う防衛庁情報機関ダイスの丹原朋希。ふたりの間には深い因縁があった。誰も予測しえなかった悪夢が始まる…。 (「MARC」データベースより)



上下巻各500ページ以上とはいえ、読み切るまでに、なんと1ヶ月近くかかってしまいました(^^;。
福井さんの本は、面白いのですが、その世界に入り込むまでが、ちょっと時間がかかってしまいます。この本の場合、それが、更に難しくて、下巻の中盤まで、本当に苦労しました。
警察庁、防衛庁、自衛隊、公安、ダイス、等々、様々な組織が入り乱れているので、馴染みがない私には、本当に、大変なのです。
しかも、その他にも、兵器や武器、建物などの専門用語のてんこ盛り。読み飛ばしたくなるところも、何とか我慢して、文字を追っていったという感じです。
その上、丹原と並河の抱えている過去の話も、なかなか出てきません。だから、専門用語の海の中をわけも分からず泳いでいるという感じだったでしょうか。

ただ、その甲斐あってか、ラスト近くになって、本による感動か、ようやく読み切れるという安堵感からか、涙がにじみました(^^)。
また、読んでいる最中には、北朝鮮の、ミサイル発射実験があったりして、本の内容がとても身近に感じました。これからの日本は、どの方向に進んでいったらいいんでしょうねぇ・・・。

壮大な物語で、ストーリーは面白いので、細かいマニアックな部分をはぶいたら、とても映画向きな話だと思います。
去年は、福井さん原作がたくさん映画化されましたが、これは、どうなるでしょうか。
もし、映画になるなら、丹原には、「亡国のイージス」で如月行を演じた勝地涼君、並河には、國村隼さん、恵理には、長澤まさみさんなど、いかがでしょう〜〜(^^)。 (2006.07.20)