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「ゾラ・一撃・さようなら」
  森博嗣


まったく、どうかしているぞ、これは。
孤独で気儘な
探偵・頸城悦夫。
若く美しい依頼人。
冴え渡るはずの勘が、
瞬く間に鈍っていく・・・・。 (帯より)



探偵、頸城悦夫の登場です。これは、新シリーズになるのかな?
彼や、その周りに登場する人物たちが、気になるキャラクターになっていました。これなら十分シリーズ化しても大丈夫。
そして、もちろん、会話が洒脱。おとぼけっぽいところも楽しかったです。

ストーリーは、簡潔で、分かりやすくて、軽く読めましたが、ミステリーというには、少々物足りませんでした。
まあ、最初からネタバレっぽくしているところを見ると、本格的なミステリーを目指したのではないのかもしれませんが、もうちょっとドキドキさせて欲しかったです。
それから、暗殺者ゾラのことも、もっと掘り下げて欲しかったかな。
あまりにもスタイリッシュすぎて、あっけなさ過ぎでしょうか。
映画でいうところの「ビギニング物」を読んでみたいところです。

そして、いつも私が引っかかるのは、登場人物のネーミング。頸城、法輪、都鹿・・・。読みにくい名前は、その都度、流れが止まるような気がして嫌いなのですが・・・(TT)。 (2007.10.23)