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「人形の部屋」
門井慶喜  





食卓の上に広がるペダントリ
父・敬典、専業主夫。娘・つばめ、中学生。
きっかけは小さな謎でも、
それらは八駒家の食卓の上で
壮大なペダントリへと発展するーー。
『天才たちの値段』の気鋭が贈る、父娘の謎解き物語 (帯より)



わけあって、専業主夫をしている敬典。家族は、バリバリ働く妻、陽子と、中学生の娘、つばめ。
陽子さんは、ほとんど登場しませんが、つばめを相手に、敬典の蘊蓄(うんちく)が炸裂します(^^)。


「人形の部屋」
一時期、一世を風靡したジュモー社のビスク・ドール。かわいらしい人形にまつわる謎を、敬典が鮮やかに解き明かします。

「外泊1」
万年筆の話から、今流行の高級塩の話へ。
万年筆についての蘊蓄は、映画化されて、変なことで有名になってしまった「クローズド・ノート」(雫井脩介)にもあって、結構好きなジャンルなのですが、今回は、どちらかというと、塩の方がメイン。ミネラル豊富の高級塩。いまや引っ張りだこですよね。それにしても、末端価格って・・・(^^;。

「お花当番」
ミステリー愛好会にでも入っていないと、とても解けそうにない謎でしたが、ワクワクしました。
大人の事情もあったのですね〜。

「外泊2」
やはり、二番煎じの印象がありますが、懲りない人って、いるんですよね。

「お子様ランチで晩酌を」
女の子の気持ちは、難しいのよ。
私なんて、いまだに、「自分って難しいなぁ」と、思ってしまいます。
こんな謎解きがなかったら、男の人にとっては、女の子って、やはり、永遠の謎なのかもね(^^)。


読み終わった感想は、「お勉強させていただきました!」という感じでしょうか。
あまり長ったらしい蘊蓄は、読んでいて疲れますが、このぐらいならば、ちょうどいいかと。
私の趣味から言うと、好きな話は、万年筆と、花言葉。気軽に楽しめました。
ただ、こんなお父さんを持つと、小中学生の娘としては、少々、うっとうしいかもね(^^)。 (2008,05,16)