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「ポルトベーロの魔女」
パウロ・コエーリョ  


夢を追いかけるためなら
すべてを失ってもかまわない
『アルケミスト』『ベロニカは死ぬことにした』に連なる
”喜び×情熱×犠牲×愛”の物語 (帯より)



「ベロニカは死ぬことにした」という本は、題名が印象的だったので、いつか読みたいと思っていました。これは、日本でも映画化されたようです。映画の方も見てみたいですねぇ。
その同じ作家の最新著書です。

アテナと呼ばれるある女性の一生を、彼女に関わった人たちが、証言していくというスタイルで綴られています。
ジプシーの母親から生まれ、孤児院に預けられ、優しい養父母に育てられた彼女。
彼女はいったい何故、”魔女”と呼ばれるようになったのか。

正直なところ、宗教的なこととか、精神的なところは、よく分からず、彼女が、何を求め、何をしたかったのかを理解するのは、私には難しかったです。
でも、彼女が、突き動かされるような衝動を感じていたことは、分かるような気がします。
こういう素質を持った人は、実際にいるのだということに疑問はありません。
それを私自身が、体験できるかというのは、分かりませんが・・・。

ラストは、そんな私でも、突き放されることがないように、まとめてあって、ありがたかったです(^^)。

この本の舞台となっているのは、イギリスですが、著者のパウロ・コエーリョは、ブラジル出身。
訳者あとがきに、この本が生まれた背景が書かれていて、なるほどなぁと思いました。
宗教的なことになると、皆目分からない私ですが、人を真に救ってくれるものこそ、人々に受け入れられるのは、当然なことなのでしょう。 (2008,07,02)