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「プラスマイナスゼロ」
若竹七海


はじまりは、落ちてきた一匹の蛇だったーー
なんか最近、アタシら死体に縁がねーか?
凸凹女子高生トリオが、海辺の町・葉崎を駆け抜ける!! (帯より)



若竹さんの作品は、デビュー作「ぼくのミステリアスな日常」以来、超久しぶりです。
あの頃は、ちょっと私には合わない作風かな〜などと生意気にも思って、それ以来読んでいなかったのですが、今回、私も歳とともに許容範囲が広がったらしく、とても楽しく、読めました。

何しろ、この凸凹トリオが、面白くて楽しい!!
特に、テンコこと、天知百合子嬢のとことんの運の悪さに、読みながらニヤニヤでした。だって、ここまであっぱれな運の悪さなら、笑うしかないでしょう(^^)。
他の二人のキャラも、かなり変わっていて、全く飽きることがありませんでした。

ストーリーも、さすがベテラン作家、若竹さん。
ちょっと変わったドタバタ事件が起こって、深刻なような、楽しいような・・・そんな感じで、気軽にすいすい読めました。

これは、短編集で、彼女たちが活躍する事件が6編収められていますが、短編集にありがちな、人物設定や、場所の説明の繰り返しが、うっとうしくなく、また、あれっ?!と思わすような話も途中に紛れているのも、うれしかったです。

軽い本を読みたいときに、お奨めですよ〜。 (2009,02,02)