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「図書館戦争」
有川浩


正義の味方、図書館を駆ける!―公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館!狩られる本を、明日を守れ。 (「BOOK」データベースより)


なんと、図書館で戦争?!
となり町で戦争(「となり町戦争」)っていうのにも驚いたことがありましたが、これは、図書館なんですね。
気になっていた本で、なかなか読む機会がなかったのですが、やっと読めました。

この作品の図書館での”戦争”は、本気モードです。
メディア良化法によって、出版、販売の自由を奪われた社会における最後の砦”図書館”。
そこでは、銃器を持った良化特務機関と図書隊との攻防が繰り返されていた・・・。
な〜〜んと、物騒な話でしょうか。怖いですね〜〜。

ヒロインは、女性で初めて図書隊防衛員に採用された笠原郁。これは、彼女の奮闘を描く物語です。

戦争の発端や、軍事用語、図書館法の記述など、難しい漢字がずらずらと書かれてあって、読むのが一苦労だったのですが、それでも、割とスラスラ読めたのは、郁と、その周りを取り巻く人物たちのキャラの面白さと、会話の絶妙さでした。
思わず吹き出してしまったこともしばしば。

過去の悲惨な出来事を乗り越えて、本を守ろうとする彼らの熱き思いを感じつつ、マンガっぽいロマンスを予感しながら読みました。

続編も「図書館内乱」「図書館危機」「図書館革命」と、あるそうなので、楽しみです。 (2009,03,17)



☆図書館戦争シリーズ
第1作 図書館戦争
第2作 図書館内乱
第3作 図書館危機
第4作 図書館革命