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「ニサッタ、ニサッタ」
乃南アサ




ネットカフェ難民なんて他人事だと思ってた
会社の倒産をきっかけに、何をやっても裏目裏目に。気がつけば負け組のワーキングプアになっていた青年を主人公に、現代の幸福を探す、直木賞作家の長編小説! (内容紹介より)




乃南アサさんの最新作です。
思えば、長いこと、乃南さんの作品は、ご無沙汰してしまっていました。
久々に読む気になったのは、このなんだか分からない題名のせいでしょうか??(^^)。

結局最後までこの題名の説明はなかったのですが、
でも、読んで良かったです。

特に中盤以降は、一気読み。
終盤は、涙とハナをぬぐいながらの読書となりました。

何をやっても、うまくいかない耕平のどん底人生。

ごく普通の、今どきの若者、耕平。
一応大学も出て、普通の会社に勤め始めたのに・・・。

前半は、読んでいて、息苦しくなりました。
どうしてこんなにうまくいかないのか。
反省ばかりの人生・・・。
まだ若いのに、これからどうするのか・・・??

読みながら、自分自身が主人公になったかのように、じれったくて、情けなくて、胸の奥がざわざわしてしまいました。

こんな感じの人生を送っている若い人たちも、実際にいるのではないかしら・・・?

そのぐらい彼の生き方や、感覚が、リアルで、胸に迫ってきました。

もちろん、甘ちゃんで、だめだめなところもある青年なのですが、
そんな心の油断、誰にでも、あるもんですからねぇ・・・。

「ニサッタ」とは、アイヌ語で、”明日”という意味だそうです。

読後感は、さわやか!

映像化も出来るかも。

主演は、小栗旬。もちろん、かっこよすぎるけどね。
そして、杏菜ちゃんは、ベッキー。もちろん、可愛すぎるんだけど〜(^^)。
そんなイメージかな〜〜(^^)。 (2010,01,28)