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「塩の街」
   
有川浩


塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。だがーー「世界とか、救ってみたくない?」。ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。「空の中」「海の底」と並ぶ3部作の第一作にして、有川浩のデビュー作!番外編も完全収録!! (裏表紙より)



「図書館戦争」シリーズの著者・有川浩さんの、デビュー作です。

面白いですね〜。
発想が斬新!
余計なところをバッサリと切り捨てたストーリーは、スッキリしつつも、
登場人物に感情移入できるので、何度もウルウルしながら読みました。

主人公は、女子高生・真奈。
孤立した彼女の元に、救世主のようなタイミングでやってくるのが、元自衛官の秋庭。
この2人の関わり方が、健気(けなげ)で、私のような、おばさんが読んでいても、ついつい、感情移入してしまいます。

思い返せば、「図書館戦争」シリーズに出てくる二人も、こんな感じでしたね〜。
年の離れた男女の微笑ましい関係。
その原点が、この作品の秋庭と真奈でしたか!(^^)。

っていうか、番外編に出てくる二組の関係も、全く同じような感じで、
こういうカップルが、きっと好きなのね、有川さん(^^)。

途中、一人称の対象が変わったりして、ちょっと戸惑うところもありましたが、
最後まで面白く読めました。 (2010,04,20)