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「カササギたちの四季」
道尾秀介


開店して2年。店員は2人。「リサイクルショップ・カササギ」は、赤字経営を2年継続中の、ちいさな店だ。店長の華沙々木は、謎めいた事件があると、商売そっちのけで首を突っ込みたがるし、副店長の日暮は、売り物にならないようなガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、しょっちゅう入り浸っている中学生の菜美は、居心地がいいのか、なかなか帰ろうとしない―。 (「BOOK」データベースより)



ライト感覚の謎解き推理小説です。

古道具屋を営む華沙々木(かささぎ)と日暮(ひぐらし)、そして、その店に入り浸る中学生の奈美の周辺で起こる事件の連作です。

それらの事件を華沙々木が、見事解決!しているように見せて、実は、日暮が裏で工作している?!というところがこの小説のミソですね(^^)。
だからその都度、解決シーンが二つあります。
ひとつは、華沙々木が、華麗に解決。
でも、本当の解決は、日暮が行う・・・というわけです。

今までに、こんな方式って、なかったかも?
いうなれば、ホームズと、ワトソンの立場逆転パターンというところでしょうか。
でも、私は、あんまり、好きになれませんでした。

日暮が、華沙々木を、何故そんなに甘やかす?のか分かりません。
奈美をがっかりさせないためというのが、その理由なのだけれどねぇ。
こんな事してたら、”勘違い”華沙々木が、いつか、大やけどしそうで、彼のためにならないのでは?と、思って、イマイチ乗り切れませんでした。

まあ、そんなに深刻にならずに、ほんわかしたストーリーを楽しんだらいいんでしょうけれど・・・。

それから、もう一つネックになったのが、登場人物の名前が凝りすぎていて、読みにくいこと。
名前が出てくるたびに、つっかかってしまうのよね。
いつも、私、言ってるじゃん、名前が読みにくいのは、嫌いだって!!!(^^)。 (2011,10,06)