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「消失グラデーション」
長沢 樹


繊細かつ大胆な展開、”真相”の波状攻撃、そして驚愕の結末 私立藤野学院高校のバスケ部員椎名康は、ある日、少女が校舎の屋上から転落する場面に遭遇する。康は血を流し地面に横たわる少女を助けようとするが、少女は目の前から忽然と消えた。監視された空間で起こった目撃者不在の”少女消失”事件。複雑に絡み合う謎に、多感な若き探偵たちが挑む!! (帯より)



第31回横溝正史ミステリ大賞大賞受賞作です。
ということで、期待してました!

高校生のバスケ部などの男女生徒が、少女消失事件の謎に迫ります。

でも、なんだか最初から読みにくくて、読んでいても、すぐに気が散ってしまって、なかなか読み進めずに、苦労しました。
最初彼らが追っている謎が、あまり興味をそそられないし、バスケットにも、関心なし。
だからかな〜と思いながら、我慢して、読んでいくと、
ラストに来ました!
衝撃の事実発覚!!
でも、あまりにも、あり得なさそうな話に、ちょっと笑ってしまったり、
最後には、なんだかめんどくさくなってしまったり・・・(^^;。

実際には、あり得ることだけれど、
そう思って読むと、最初から意図的に引っかけられていて、あまりいい気分じゃない。
このようなミステリーで、読み終わって、あぁ!やられた!!と、すがすがしく思う名作もある(ネタバレになるので、書名は書けないけど)けど、この本は、そういう、爽快感が感じられませんでした。
ちょっと無理矢理な感じもするし。

選考委員各氏の褒め言葉が、白々しく感じてしまうのでした・・・。 (2012,04,09)