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「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」
スティーグ・ラーソン 





宿敵ザラチェンコと対決したリスベットは、相手に重傷を負わせるが、自らも瀕死の状態に陥った。だが、二人とも病院に送られ、一命を取りとめる。この事件は、ザラチェンコと深い関係を持つ闇の組織・公安警察特別分析班の存在と、その秘密活動が明るみに出る危険性をもたらした。危機感を募らせた元班長は班のメンバーを集め、秘密を守る計画を立案する。その中には、リスベットの口を封じる卑劣な方策も含まれていた。 (内容紹介より)



あぁ、とうとう読み終えてしまった。
面白くて、わくわくどきどきしながら、全速で読み進みましたが、いざ読み終えてしまうと、これが最後のミレニアムなんだと思い出され、寂しさも、ひとしおです。

映画でも見ているので、どういう展開になっていくのかわかってはいるのだけれど、
さらに細かく描かれているので、その濃厚感に、圧倒されました。

上巻は、ジャーナリストの著者らしく、政治情勢やスパイについての背景が詳しく描かれていて、話に厚みをもたらしました。
でも、なんといっても圧巻は、下巻。
ミカエルの取材と、”班”の陰謀、そして、警察や公安の動き。
また、それとは別に、エリカに降りかかった災難の顛末などが描かれていて、息つぐ暇もありません。

そして、一番ハラハラして、また、溜飲が下がったのは、裁判でのシーンでした。
すべての事柄に裏付けをとって、絶対的優位に立っていると、分かってはいながらも、第三者である裁判長に、リスベットに対する今までの不当な状況が分かってもらえるのかが、やっぱり心配でした。
でも、アニカは、さすがでした!
思った以上に?!優秀な弁護士ですね〜。
駆け引きといい、話の進め方といい、もう迫力満点でした。
そして、映画でも、そうでしたが、裁判に挑むときのリスベットの格好といったら!(^▽^)。
もう、あっぱれ!としか、いいようがないです。

急逝したスティーグ・ラーソンのパソコンの中には、続編の草稿があったとか。
この続きが発表される日は、果たして、来るのでしょうか。 (2013,01,28)



☆☆”ミレニアム”シリーズ☆☆
「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」
「ミレニアム2 火と戯れる女」
「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」
「ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女」
「ミレニアム5 復讐の炎を吐く女」


☆☆”ミレニアム”オリジナル映画シリーズ☆☆
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
ミレニアム2 火と戯れる女
ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士


☆☆”ミレニアム”ハリウッドリメイク映画☆☆
ドラゴン・タトゥーの女
「蜘蛛の巣を払う女」