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龍神の雨
道尾秀介


添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。溝田辰也と圭介の兄弟は、母に続いて父を亡くし、継母とささやかな生活を送る。蓮は継父の殺害計画を立てた。あの男は、妹を酷い目に遭わせたから。―そして、死は訪れた。降り続く雨が、四人の運命を浸してゆく。彼らのもとに暖かな光が射す日は到来するのか?大藪春彦賞受賞作。 (「BOOK」データベースより)



ずっと読んできていた皆川博子さんの作品に、さすがにちょっと飽きたため、違う作家さんの作品を読んでみました。
とはいえ、やはり、私の好きな道尾秀介さん。


二つの似たような家庭環境の子どもたちが登場します。

どちらも、血のつながりのない親と暮らすことになってしまった兄弟です。
彼らの気持ちも、そして、その為に、ぎくしゃくとした毎日になるのもよく分かって辛かったです。

でも、途中まで、何かイライラとしながら読んでいました。
あまりにも、よくある話しすぎるからなのか、
それとも、一部の語りが、小学生の男の子だから、それがくどく感じたからなのか、自分でもよく分からなかったのですが。

それが、一気に、変化したのが、中盤を過ぎたあたりから。
それで、俄然目が覚めました(*^o^*)。

いくつかの思い違いが交差して、大きな誤解が生まれてしまった物語、やりきれないけど、面白かったです。
映像化してもいいかも。 (2014,10,02)