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イニシエーション・ラブ
乾くるみ


大学四年の僕(たっくん)が彼女(マユ)に出会ったのは代打出場の合コンの席。やがてふたりはつき合うようになり、夏休み、クリスマス、学生時代最後の年をともに過ごした。 マユのために東京の大企業を蹴って地元静岡の会社に就職したたっくん。ところがいきなり東京勤務を命じられてしまう。 週末だけの長距離恋愛になってしまい、いつしかるたりに隙間が生じていって・・・。表紙折り返しより)



今年映画化もされた人気小説です。
前々から読みたいと思っていました。

ストーリーは、大学生のたっくんと、歯科衛生士のマユとの初々しい出会いから始まります。
よくある、男女の合コンで出会った二人の物語。
誰でも、経験するような、男女の細やかな心理が描かれていて、ちょっと懐かしく、ちょっと恥ずかしく・・・みたいな感じでした(^_^)。

そして、後半は、社会人となり、静岡から、東京に出向したたっくんとマユの遠距離恋愛の話です。
遠距離と行っても、東京と静岡、大阪と東京を行ったり来たりしていた私にとっては、そんな遠距離には思えませんでしたが、携帯電話もまだない時代の話、今よりも、さらに遠い感覚だったのかも知れません。

そんなこんなで、よくある男女の恋愛だと思いつつ読み終わろうとしたその時、微妙な違和感が・・・・・・。


映画の方も見てみたいような気がしてきました。
でも、本を読まないで見た方が、意外性が強く面白かったかな??

私が読んだ本は、「映画化記念書き下ろし」ということで、巻末に著者、乾くるみさんの「11年目のあとがき」が付いていました。
その中でこの小説の出来上がるまでのエピソードが書かれてあって、面白かったです。
それにしても、作家という職業は、一部のヒット作家さん以外は、金銭的になかなか大変なんだなと驚きました。 (2015,09,18)