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風の海 迷宮の岸
小野不由美




幼き麒麟に迫りくる決断の時ーー 神獣である麒麟が王を選び玉座に据える十二国。その一つ戴国麒麟の泰麒は、天地を揺るがす<蝕>で蓬莱に流され、人の子として育った。十年の時を経て故国へと戻されるも、役割を理解できぬ麒麟の葛藤が始まる。我こそはと名乗りを上げる者たちを前に、この国の命運を担うべき「王」を選ぶことはできるのだろうか。(裏表紙より)



今回は、戴国の物語。
そして、それは、なんと、「魔性の子」の高里君の物語でもありました。
前読んだ本の登場人物にはもう会えないのかと思っていたので、また会えて、うれしい(^_^)。
しかも、「魔性の子」では、謎だった”神隠し”の間の出来事の物語なのでした。
・・・ということは、また、蓬莱・・・日本・・・に、何故か帰ってくるって事?!なのですかね?!
こうやって物語が繋がっていくのは、本当に楽しいです(^_^)。

そして、今回のメインは、”麒麟”とは、どういうものなのか。
どうやって生まれ、成長し、責務を果たすのかが、詳しく描かれているので、十二国のシステムが今まで以上に分かってきて、わくわくしました。

それと同時に、今読んでいる新潮文庫の表紙や挿絵の絵がこれまた綺麗で、読みながらうっとり見たりしてました。
今まで、”少女漫画風”・・・な〜んてちょっとバカにしていたけど、本の内容が面白いと、挿絵まで愛おしくなってくるのは、本当に不思議。
今までの私には、なかった感情だわ・・・(^_^)。

と言うことで、次作も、非常に楽しみです。 (2015,12,06)