動物愛護法改訂に関して 衆議院議員グループで学校飼育動物の説明しました

平成17年1月から3月
1、自民党動物愛護に関する小委員会
2、公明党のワーキングチームにて説明
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1、動物愛護法改訂にともなう自民党動物愛護に関する小委員会
   
 去る1月28日自民党本部において、厚生労働省の管轄で動物愛護に関する小
委員会(北村直人委員長・北海道)で学校飼育動物に関するヒヤリングが行われ
た。
最初に文部科学省が「学校における望ましい動物飼育のあり方」を全国に配送し
たことや、鳥インフルエンザに際し通達などを出したなど対応をしてきたことに
ついて、常磐 豊初等中等教育局教育課程課長が説明した。続いて群馬県獣医師
会の活動について、桑原保光群馬県獣医師会学校動物愛護指導委員会委員長が平
成10年以来の「群馬県の動物ふれあい事業」の実施経過と成果についてプロ
ジェクターを用いて15分間説明した。群馬県と獣医師会は協力して約2000
万円の予算で全域で活動している。また教員研修を教育センターが開催している。

 その後、中川美穂子が全国学校飼育動物獣医師連絡協議会主宰と紹介され、資
料を示して5分間説明した。内容は、家庭教育が崩壊し、うさぎを抱いてみて
「何でできているの?どうして動くの?」と発言する複数の小学校の児童や、殺
しても「会ったら謝りたい」などと発言するこどもの現状をふまえて、命の実感
を教え、道徳感を養うために学校での動物飼育は意義があること、しかし、学校
だけでは対応しきれないことなどをデーターを示して説明した。また学校にはい
ろいろ大変な事があり、学校飼育動物の教育的意義やあり方などを考える金もゆ
とりもエネルギーもない、と教育センターがそっと発言する状態であること。実
際、中川も作成委員として携わった文部科学省の「学校での望ましいあり方」の
本はすでに殆どの学校で紛失している。また、各地で教育委員会と獣医師会が教
員研修を開催しているが、動物を好きな、あるいはもともと関心のある教師しか
参加しない傾向があること。
 だから、群馬県のように、2年目研修や10年目研修など教員と管理者の必修
科目に入れるなど、官民一体となって学校の飼育を支援する体制を整えてほし
い。そうしなければ学校から動物は駆逐され、こどもたちは動物にさわらないま
ま大人になってしまう。とお願いした。

この委員会には動物愛護の委員だけではなく、文部科学委員会の議員さん方も見
えており「群馬県の実践には感激した。」と発言なさり、西村康稔議員(兵庫)
が、文部科学省にたいし「学校では外部講師の派遣制度もある。それの検討など
して、しっかり対応してほしい」と発言なさり、また山際大志郎議員(川崎)が
「自分は河村議員が文部科学大臣の時に、国会で予算をつけて学校獣医師制
度の法的な処置が必要だと、質問して回答を頂いたが、早く対応してほしい」と
発言なさり、続いてその河村建夫前文部科学大臣(山口)が、
「国でやるか、自治体でやるかはこれからだけど、これは早く対応しなければな
らない。鳥インフルエンザの時は、学校は鶏を殺したと言うではないか」と発言
なさり、最後に近藤基彦議員(新潟)
が、「これは教員の問題だ。文部科学省しっかりしてくれ」と結ばれた。

 最後に、日獣が「日獣の立場でいろいろやってきた。一日も早く学校獣医師の
制度化を」と発言し、
 北村委員長が「今日は動物愛護の小委員会であったが、この問題は大
事なので、なるべく早期に別に学校飼育動物の委員会を設置してきちんと検討し
ていきたい」と、会を終えた。
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(議員さん方のご了解を頂きましたのでお知らせいたします。
明石市・淡路島選出の西村 康稔議員は「とても大事な事だから、ともに頑張っ
てまいりましょう」と言って下さいます。また北村直人議員は「急には無理だけ
ど、一つ一つだから」、河村前文科相と山際議員は「頑張って下さい」と、励ま
して下さいました。私は、「河村先生が文部科学大臣を辞められる前に、(谷津
議員に群馬県の資料を求めるなどして下さったなど)種をまいて下さったおか
げ」とお礼を申し上げました。
 その後、当方から今回新しく知り合った新潟県の近藤議員、や他の方に、資料
をお届けし、その後メール情報をお届けしています。それぞれの獣医師会の方々
も 地域の事情をお伝えして頂けたらと思います。

 この小委員会の議事について、11日の新潟での日獣の3学会年次大会で、来
賓の北村議員は、「小委員会で国会議員のかたがたは、はじめて群馬県獣の活動
をきいて感動しておられた。」「是非進めていきたい」と、ご報告なさってまし
た。 希望がでてきました。)


2、公明党の動物愛護管理法改正検討ワーキングチームにて説明

3月3日、参議院議員会館にて、文部科学省と小学校教諭と私が呼ばれて
学校飼育動物に関するヒヤリングがありました。
公明党の参加・質問者 衆議院議員 高木美智代氏(東京)座長
参議院議員 鰐淵洋子氏(福岡県)事務局長
           参議院議員 渡辺孝男氏(井上秘書)茨城県
            
 1月28日の自民党での会議と同様、参加者は所管の環境省の方、文科省など
が参加されました。
 文部科学省からは常磐初中局教育課程課長、課長補佐、嶋野主任視学官、内閣
官房から稲田(文部科学省の飼育マニュアルを仕上げた人)さんが参加なさり、
小学校の先生は栃木県の町井教諭が来られました。
 町井先生は全国学校飼育動物研究会員で、次の8月のシンポジウムで話して頂
くことになっています。飼育体験が1年生に及ぼした変化を具体的にお話になり
ました。

自民党の時は、議員さん方から「文部科学省しっかりしてくれ」と強い口調が相次ぎ
ましたが、今回は「初めて聞いた。どうしたら学校獣医師制度が広がるか?」な
ど質問されましたので、嶋野先生と一緒に説明しました。

このとき、嶋野先生は、「最初は個人的な熱心な獣医師の活動が散発的にあった
が、現在は獣医師会も社会貢献を考え、だいぶ組織的な動きになってきている」
と報告されていました。

私は、「制度ができても形だけに終わる懸念がある」ので「教師の研修を必修に
することが必要だが、獣医師の研修も肝心である」と話しました。
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その後、高木議員から、「学校の動物飼育のお話、参加者一同、感動致しまし
た。子どもたちに何が必要なのか、本当に大切な事を、実践を通して学びとれる
最も有効な教育だと感じました。」

9日に発表された公明党の改正案には、「学校飼育動物の利活用」との項目あ
り、「利活用で、愛護、適正な飼養を、より一層の推進が図られるようにするこ
とを明確化する」との意味が入りました           上へ
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全国学校獣医師連絡協議会(CAS)
  主宰 中川 美穂子
F0422-56-9086
m-nakagawa@vet.ne.jp
「学校飼育動物を考えるページ」
http://www.vets.ne.jp/~school/pets/
「学校飼育動物研究会」 
 http://www.vets.ne.jp/~school/pets/siikukenkyukai.html
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