飼育 Q&A
                                                           全国飼育動物研究会

   飼育舎改善事例 (問題のページから飛べます)
---------------------------------------------------  考え方で、多い質問

1、何故ウサギを飼育するか?弱い動物ではないか。

 今までは飼育法が正しくなかった為、非常に問題が多い動物でしたが2、3匹を避妊しながら湿気に気を付け、清掃しやすい飼育舎で丁寧に飼えば問題がありません。むしろウサギは強い動物と云われています。飼育舎の構造については、当方にお問い合わせ下さい。

2、飼育舎での飼育は、限られ飼育当番だけが触れ合えるので、効果が少ない

 確かに今の飼育形態では、努力の大きさに比べ効果が少ないと思われます。しかし上級生が下級生に指導しながらの学年全生徒の当番制にすれば、多くの児童が動物と触れ合うことが出来ます。しかし、効果の大きさを考えれば、やはり子どもの身近においていつも動物と一緒に生活する、教室内での小動物の飼育が良いと思います。これらは小さいため休日には自宅に連れ帰ることも出来ます。欧米ではこれが主流です。

3、アレルギーが恐くないか  アレルギーへの考え方

 教室内の場合問題になります。今の所、飼育している先生方は、アレルギーが有っても動物のメリットが大きいので飼育を止めない方が多いようです。その子どもには触わらせないようにしたり、動物をタオルに巻いてから触わらせたりしているようです。アレルギーは、親御さんに相談しながら対処する必要がありますが、一般に被毛の短い動物を、清掃を良くして、清潔に飼うと良いと言われています。

4、学校で飼うのは無理があり、生活科はフィールドに出かけて見学したらどうか 
  西東京市立保谷第2小学校の飼育体験活用の総合の時間(生命尊重・人権教育)の年間教育計画書

 飼育すると言うことは、共に生活する事です。牛馬などの大きな動物をたまに見て感動する事も良い経験ですが、やはり毎日身近に動物と触れ合い、良い事も悪いことも感じながら自分たちの動物が喜ぶようにと工夫し合っていくことが、子どもたちの心を耕すのだと思います。

5、動物管理法との兼ね合いは

 一般家庭で飼われている状態や公園(動物園)を考えれば、施設、飼育方法については、どのような形であれ、法的な問題は無いように思われます。ここで一番問題になるのは、飼う側(学校職員、教師、児童)の「いのち」に対する認識の程度だと思います。十分な愛情をもって飼育されていれば問題は無いと思います。自信をもって「私の学校は、このような飼育方針で動物を飼育しています。」という学校であって欲しいと思います。

6、保谷市で、先生の動物への理解をどう得ているのか?また転勤については?

 毎年、学校訪問の時に校長先生や教頭先生も交えて動物の話をお互いに話し合っています。また、時にふれ飼育動物を診る時にも話し合います。直ぐに理解出来なくても段々に理解して下さっています。転勤でも、校長先生以下全部が変わることは無いので不都合はありません。また、転勤先でも先生はこの知識を役立てて下さり地域的にもに広がります。

7、群馬県での、学校、獣医師、行政のスタートのしかたは?

 群馬県では他の地域と同じように、各々の動物病院で学校飼育動物に対応していましたが、学校側の対応(飼育方法、いのちに対する認識の低さ)に対して会員の不満が多く、獣医師会としてこの状態を改善できないかと考え、獣医師会の計画案を作成し、県議会議員、知事の賛同を得て、事業実施となりました。

8、獣医師だが、どこまで学校に踏み込んで良いのか?群馬では取り決めがあるのか

 群馬県では取り決めがあります。「触れ合い」、「ふれあい実施マニュアル」に添って各獣医師が実施するよう指導しています。学校側とは、それぞれの学校の要望に出来るだけ沿うよう努力しています。飼育指導だけでよいということであれば、飼育指導を。もっと積極的に獣医師を現場にということであれば授業へも、と言うように学校側と話し合って決めています。知事の考えは、「熱心な学校にはより熱心に対応するように」という方針です。

9、お墓について、校庭に埋めるのは公衆衛生上の問題は無いのか

 あまり良い事ではありません。やはり死因を確かめておいた方が良いでしょう。病気または死亡の段階で獣医師に診せて下さい。死亡時には、皆で弔ってから病理解剖に出して下さい。地域によっては、自治体が依頼した動物霊園に、灰にしてもらってから校庭に埋めています。

10、親に問題があるが、命おんちの親を誰が教育するのか

 誰も教育できません。マスコミや社会のムードに頼るしかないでしょう。しかし、学校飼育動物とふれあえば動物を理解した子供達が増えて、親を変えるか、または将来、いのちを理解した親になれるでしょう。次世代を育てる為に、皆で努力しています。

11、教室内で飼うペット、クラス替えの時の対応は?

 今回国立大附属小学校で、2年生のクラスで4匹のモルモットを飼育し始めました。この先生は6年生までご自分が持っていかれるお積もりです。また、別の学校では、1、2年生と持ち上がり3年の時に次の1年生に渡すなど、色々の方法を工夫しています。どちらにせよ、皆でどうしたら良いかを考えるところに意味があると思います。

12、動物愛護団体だが、学校で飼育を止めさせられないか

 確かに動物にとって学校での飼育はかわいそうな部分も有ります。しかし我々にとって大事な次世代をつくる子どもたちを心豊かな人間に育てる為には、必要なことなのです。少しでも動物の苦痛をなくし子どもと親しめるような飼育を皆で実現したいと思います。

13、この問題は家庭教育の分野と思う。学校に任せるのはおかしい

 その通です。しかし8、の質問のような状況があり、また家庭で動物を飼ってくれないため、子どもから動物を遠ざけないためには学校での飼育が大事です。それに、子供たちが皆で心をひとつにして、動物の幸福を考えるのは、クラス崩壊などの予防にも役立つでしょう。

14、カタツムリには寄生虫が居るとか、校内研究で使えるだろうか

 どんな動物、植物や人間も完全に安全とは言えません。何時でも節度ある接し方や事前事後の手洗いの励行が必要です。ちなみに節度ある接し方とは、動物にキスしない、動物を触わった手で顔を触わらないなどのことです。カタツムリの場合は、カタツムリの歩いた所も伝わる可能性もあるので、カタツムリとの接触のあと手を良く洗い終わるまで、顔や口に手を触れないようにしてください。それさえできれば、大丈夫です。

15、文部省の、学校への獣医師のかかわりについて制度化への考えは(当日の回答)

 文部省としては、このシンポジウムのような集まりや、各地の獣医師と自治体との連携を大事にしていく考えです。なお、平成14年度から完全実施となる新小学校学習指導要領生活科編の解説書には、小動物の飼育に当たっては獣医師との連携の必要があることを明記しました。

16、コンクリートの飼育舎にネズミが出て子ウサギを食べる

 皆でウサギの気持を考えて対処してください。具体的にはねずみ採りが必要でしょう。それには、餌の保管管理や食べ残しがないように餌を与え、いつもネズミの食べる物がない状態にしておきましょう。

17、教室内のペット、O−157が怖くないか

 動物からOー157が感染する危険性は、他からの場合より少ないのです。犬やウサギから検出されたことはありますが、病人が食べ物や手から汚染させたり、わざと実験で菌を与えたためでした。14、の事に注意して、市販の固形資料と水に少しの新鮮な野菜や草を与えていれば心配ありません。また、人から動物に病気をうつさないようにも気をつけましょう。

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なお、この報告書は、東京都教育委員会の求めにより、シンポジウムの抄録と一緒に8月24日に校長会の席上、都内1400小学校の校長先生に配布されました。(詳細) 

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