ツボカビを拡散させない両生類の飼育についてのお願い

 

カエルなどの両生類に被害を与えるツボカビが海外から輸入されたカエルについて日本に進入しました。各学校等で両生類の扱いについて、下記のとおりツボカビを拡散させないような飼育をお願いいたします。

 

ツボカビに注意しなければならない理由

このカビは両生類以外の哺乳類、鳥類、爬虫類、魚類などには被害を及ぼしません。しかし、野外で広がると撲滅は困難で、日本在来の両生類(イモリ、アマガエル、ヒキガエルはもとより、天然記念物のオオサンショウウオ、モリアオガエルなど。オタマジャクシも含む)を絶滅させてしまう恐れがあるからです。(アメリカでは、固有種であるアメリカサンショウウオにも感染が広がったり、アリゾナ州のタラフマラ・カエルがツボカビによって死に絶えた、と報告があります) 

 

ツボカビ病の症状

  動きが悪くなったり、脚が腫れたり、あるいは皮膚に異常がみられて2−5週間で死亡します。治療はできるので、近くの獣医師または下記にご相談を。アフリカツメガエルとウシガエルは症状のない保菌者になっている時があります。診断は獣医師で。

 

お願いしたいこと:

 両生類を飼育していた水槽の水、水草、砂利、水槽を洗った水などを そのまま捨てたり流さないこと。死んだ両生類を土に埋めないこと。

 

対処法

    すでに2ヶ月以上飼育していて、発病していない健康な両生類の世話

水槽の水を替えるとき、水洗トイレなどの下水に流すだけで大丈夫。

 

    購入して2ヶ月未満、あるいは病気の両生類の世話 

水替え:使い捨て防水手袋をした手で、カエルを水槽から別の容器に移し、砂利などのグッズを入れたままの水槽の水に下記の消毒剤を規定量いれて、15分放置してから捨てる。このとき、水槽の外側にも液が回るように布をかけて浸ける。その後流水で水槽をすすぐが、3回は水をためては捨てて、十分に消毒薬を落してから動物を戻すこと。なお、掃除の間両生類を入れておいた容器も消毒する。

       

 器具の消毒薬 簡単なのは塩素系消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)を1Lあたり2ml

を入れて、15分間浸ける。金属は腐食するので逆性石鹸。

(花王の家庭用の塩素系漂白剤なら「水5Lに50mlを入れる」) 

       ただし、土や水草や木は消毒薬が効かないため、焼却か5分間の煮沸

 

 手指の消毒 逆性石鹸で洗う

    

●両生類が死亡した時:ビニールに密閉して、獣医師を通じて動物霊園で焼却(東京は無料)。

 

・なお、消毒薬のたぐいは、目に入れないこと。特に、薄める前の液は手や服につけないように注意すること。原液、希釈液ともに、肌や目についたら直ぐに流水であらい、様子によっては医師にみてもらうこと。   

 

参考サイト 「消毒」WWF ジャパン

http://www.wwf.or.jp/activity/wildlife/biodiv/alien/chyt2007/q-a0122apt.htm