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獣医師広報板のキャラクター:ココロちゃんドイツの殺処分ゼロ
回答:megumi takeda
初出:2018/12/18
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こどもあんぜんサイト宣言

<質問>
今日、テレビのインタビューで有名な子役が将来動物を助ける仕事に就きたい、ドイツでは殺処分ゼロなのでと放送していました。
私は、ドイツは狂犬病もありますし、とても殺処分ゼロだとは思えません。
どなたか詳しい人いませんか。

<回答:megumi takeda>
日本では、1957年に狂犬病感染例は猫で発見されたのを最後に、国内感染は確認されておりません。
ですから、日本では狂犬病に対する関心は低いです。
しかしヨーロッパ、とくに東ヨーロッパと旧ソ連構成国(ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、エストニア、ラトビア、リトアニア、クロアチア、セルビア、ブルガリア、チェコ共和国、スロバキア、ハンガリー、ルーマニアなど)はいまだに狂犬病の人感染があり(おおむねヨーロッパ全体では、人の狂犬病感染例は年数十例あります)、国立感染症研究所も、この地域の渡航者には狂犬病ワクチンの接種を推奨しています。
ドイツは、東ヨーロッパの国に接しており、西ヨーロッパの中では、狂犬病発生数が比較的多い国でした。
WHO基準によると、ドイツは1980年に合計6800件、1991年に3500件、1995年に855件、2001年に50件の狂犬病感染例が報告されています(den strengeren WHO-Kriterien, W?hrend noch im Jahr 1980 insgesamt 6800 F?lle gemeldet wurden, waren es im Jahr 1991 noch 3500, im Jahr 1995 nur 855, im Jahr 2001 noch 50 https://de.wikipedia.org/wiki/Tollwut)。 近年までドイツにおいては、狂犬病は身近で脅威となる感染症でした。

狂犬病の確定診断は、感染動物の脳組織を取り出して、病理検査をしなければなりません。
したがって「狂犬病の疑いのある」犬などの動物が発見された場合は、殺処分を行い、脳組織を取り出さなければなりません。
狂犬病の確定診断を行わなければ、正しい狂犬病防除施策を行うことは不可能です。
もちろん、ドイツにおいても狂犬病に関する法律があり、狂犬病が疑われる犬などの行政による押収と殺処分、病理検査を義務付けています。
Verordnung zum Schutz gegen die Tollwut 「狂犬病規則」(https://www.vetion.de/gesetze/Gesetzestexte/TollwutVO.htm?mainPage=1)という法令がドイツにはあり、7条1項では、次のように規定しています。
Ist der Ausbruch oder der Verdacht des Ausbruchs der Tollwut in einem Betrieb oder an einem sonstigen Standort amtlich festgestellt, so kann die zust?ndige Beh?rde die sofortige T?tung und unsch?dliche Beseitigung der seuchenverd?chtigen Tiere anordnen;bei seuchenverd?chtigen Hunden und Katzen hat sie die T?tung und unsch?dliche Beseitigung anzuordnen.「狂犬病の流行の発生またはその疑いがある、施設または他の場所で、公に認められた場合は、行政当局は疑わしい動物の即時殺害を命じることができる。 疑いのある犬や猫の場合、殺害を命じなければならない」。

実際に、近年も強制的に狂犬病の疑いのある犬が、行政当局により強制的に殺処分され、実際に狂犬病が確定診断した例があります(https://www.landkreis-bamberg.de/index.php?object=tx%7c2118.5&ModID=7&FID=1633.7154.1&NavID=2118.73)。

ドイツでは、狂犬病規則(Verordnung zum Schutz gegen die Tollwut)以外にも、各州に犬法(hundgsetz)があり、飼育を禁止している犬種、咬傷犬、行動が危険と判断された犬などを、行政が強制的に押収して殺処分する法律があります。
また、通関法(Zollverwaltungsgesetz (ZollVG))(https://www.gesetze-im-internet.de/zollvg/)
では、検疫不備の犬猫などを通関事務所が押収して強制的に殺処分する規定があります。

ドイツは、先進国の大国です。
そして狂犬病清浄国ではありませんし、狂犬病が多発している国々と国境が陸続きです。
国が国民の公衆衛生上の脅威から守るための、狂犬病に対する制度(狂犬病予防のための犬猫などの殺処分)がないほうがおかしいと思いませんか。
また、禁止犬種や危険な犬を強制的に殺処分する制度は日本にはありませんが、ドイツにはあります。
以上は公的機関が行う公的殺処分についてですが、ドイツは民間施設でも殺処分を行っています。
ドイツの動物保護施設のティアハイムの犬の殺処分率は、日本の公的殺処分率より高いのです(下記リンクは、ドイツ動物保護協会による「ティアハイム運営指針」。特定の条件の動物は殺処分しなければならないとしています)。
また、民間の獣医師診療所での不要ペットの安楽死も一般的です。なぜ、ドイツが「殺処分ゼロ」と日本で言われてるのか不思議です。
日本より実数ではドイツでは殺処分数は多いですし、また厳格に行っています。
https://www.bremer-tierschutzverein.de/fileadmin/user_upload/checklisten/Tierheimordnung_DTSchB.pdf#search=%27DEUTSCHER+TIERSCHUTZBUND+E.+V+Tierheim+Euthanasie+Richtlinien%27

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