獣医師広報板トップページ動物よくある相談メニュー野生鳥獣を連れ去らないで!(誤認保護を防ぐために)
獣医師広報板のキャラクター:ココロちゃん野生鳥獣を連れ去らないで!
(誤認保護を防ぐために)

文章:GO
初出:2001/05/18
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こどもあんぜんサイト宣言

春先から夏にかけて野鳥の雛や幼獣を、善意で(しかし結果として)誤認保護してしまう例が後を絶ちません。
本当にご自宅に連れ帰る必要があるのかどうかを慎重に判断してください。
獣医師広報板では野生動物保護の見地に立ち、むやみに野生動物を連れ去らないよう皆様にお願いしています。

1.野生動物の多くは、それを許可なく捕獲したり飼育することが法律で禁止されています。
「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」等々により、野生動物の多くは許可なく捕獲、飼養することが禁止されています。
(関係各法についてはに環境省のHPをご覧下さい)
もし傷ついた野生動物を保護した場合には、速やかに各自治体の野生鳥獣保護窓口へ連絡し、指示を仰ぐようにしてください。
環境省HP
獣医師広報板:野生鳥獣保護窓口

2.あなたが善意でする保護は、本当に保護なのでしょうか?
もしあなたが幼獣や野鳥の雛を見つけた場合でも、明らかに傷ついていたりしない限りはそっとしておいて下さい。
(あるいは人や車の交通があるところでしたら、そこから避けるくらいで良いでしょう)
かなり高い確率で親は子を見守っています。
まず先にあなた自身がその場から立ち去ってあげることです。
どうしても心配でしたら、遠くから観察するくらいで良いでしょう。
親は人間の存在のために近づけないでいるのです。
あなたが善意で家に連れ帰っても、親からすれば恐い恐い人間が我が子を誘拐したくらいにしか思いません。

3.自然の中での生き方は自分の親から学んでゆく。それが自然なことです。
野生動物たちは自分の親から四季に応じた食べ物や、危険の際の身の処し方などを学びます。
それらを我々人間が教えることは、きわめて難しいことです。
人間は人間に、野生動物はやはりその親に育ててもらうことが一番幸せなことではないでしょうか?

4.野生動物との不用意な接触が、人獣共通感染症被害を引き起こす可能性があります。
高病原性鳥インフルエンザの話題が大きく取りざたされる昨今、人獣共通感染症被害を防ぐためには野生動物と適切な距離をおくことが必要です。
野生動物との接触は常に人獣共通感染症のリスクが伴うことを忘れないでください。

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