獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199809-49

マルチレス
投稿日 1998年9月11日(金)12時23分 プロキオン

9月9日の西原さんへ
 犬でも猫でもイカは食べさせない方がいいですよ。ひじょうに消化が悪い
ので重度の下痢をして、その衰弱からフラフラになった状態を腰が抜けると
説明しているようです。これは一般の飼育書でもよく目にしますよ。
 私の病院でもイカを食べた猫と海老を食べた犬がこの状態になったことが
あります。もちろん、タマネギ中毒といっしょで個体差がかなりあります。
でも、犬や猫にわざわざ食べさせる必要はない食べ物ですから、迷信と一笑
する必要もないでしょう。 私は実例を見ていますので、まんざら根拠のな
いこととは考えていません。本当にへたへたっと立てなくなりますよ。

9月10日の中村さんへ
 マルチーズに限らず、小型愛玩犬で子犬の頃に膝蓋骨が簡単にはずれると
いうのは、普通のことです。これがはずれない子犬を捜すとなるとペット屋
さんの店先から子犬がいなくなってしまうかもしれません。
 問題は膝蓋骨脱臼のグレード(病勢)がどのレベルにあるかということで
す。通常は1〜4までの各段階に分けて評価されます。このうち手術の適応
となるのはグレードが進んだものについてです。手術内容も靭帯を縫い縮め
て固定したり、ピンを使用したり、大腿骨の骨頭に溝を形成しなおしたり、
これらの併用であったりと様々で単一の方法ではありません。また、骨がS
字状に変形したものには、私は手術不適応としていますが、骨切り術で対応
可能という先生もいらっしゃいます。
 中村さんの犬はまだ若いですから、診察もしていませんが本当に手術が
必要か否かは判断できません。冒頭に話した子犬達の多くはそのまま何事も
なく育っていくのです。その中で病勢が進行したものが初めて治療の対象と
なって病院へやってくるのです。
中村さんのマルチーズの脱臼のグレードが生後6月で手術が必要な程進行し
ているのでしょうか? 診察していない者がいうべきことではありませんが、
将来手術が必要になるかもしれないということでしたら理解できるのですが
・・・・。

9月10日の鈴木さんへ
 犬同士の順位が定まらないのは、鈴木さんにも原因がありそうですね。先
住犬のハチもまだ若いですから、ハチがナナを攻撃するときはハチを止めな
い方が良いのではないでしょうか? ハチを止めたら、鈴木さんはナナの方
が順位は上だと認めていることになるのでは? とどのつまり、ハチの縄張
りから外へ出れば、若いナナがハチにつっかかろうとするのも不思議ではあ
りません。
若い方の犬が年長の犬にしかけるのは自然の成り行きです。年長者がこの増
長行為を押さえつけることができる否かで順位がきまります。両者ともまだ
若いので、争いは無理のないことです。鈴木さんが、リーダーとして犬同士
の順位を認識して接する必要があるのではないでしょうか?
餌をやるのも、声を掛けるのも、遊ぶのもすべて優先順位をつけることです。
この場合原則は、先住犬が優先になります。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。