獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199903-104

Re:Fungal 感染症の治療法(フィリピンにおいて)に関する質問
投稿日 1999年3月22日(月)21時32分 マンタ

こんにちは、。獣医師のマンタです。
毎年の真菌症の発病、さぞ気が滅入ってることでしょうね。
がんばって治療してあげてください。

真菌の検査は多分(国立フィリピン大学の獣医学部付属病院に勤務していたことも
無いですし、見学したことも無いので想像ですが・・・)K-OHかDMSOで毛を溶かし
直接顕微鏡で真菌を観察していると思います。
私自身この方法を行ったことは無いので、正確な溶解時間は忘れましたが、
たしか15分程度で溶解できる方法があったと記憶しています(4から12時間
かかる方法もあったように思います)。
ただ楽な方法は培養だと思います。サブロー寒天培地という真菌の培地にフェノール
レッドを混ぜて培地を作ると、真菌が蛋白質を分解したときに発生するアルカリ性
物質で培地が赤くなります。もし可能なら、試してみてください。

で、ここからが質問のお答えとアドバイスです。
(4歳のラブラドールの体重が7.1ポンドと書いてあるように見えましたが
そんなことはありえないので、71ポンド約31kgということでお話させて頂きます。)

1 Griseofulvinについてですが、犬の基準投与量は30〜50mg/kg 1日1回ですの
  で 1500mg1日量は妥当だと思います。
2 全身療法を行うときも局所療法は有益ですので、抗真菌作用のあるシャンプー剤を
  併用することをお勧めします。
3 人間のデータですが、真菌病変から6cmはなれた一見正常な皮膚にも
  真菌が存在しています。犬の場合はさらに、被毛によって拡散する可能性が
  ありますので、病変部の毛刈りはもちろんですが、その周囲も毛を刈った
  ほうが言いと思います。
4 環境についてですが、糸状菌は環境中に病原性を保持したままで12〜52ヶ月
  存在が可能です。環境の浄化をしてください。

こんなんで、お答えになってますかぁ?

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