ｒｉｋｉ先生の書き込み拝読しました。
個人開業医の気持ちを代弁されているように感じます。私も同じ
ことを感じています。

テレビで放映されている最新設備をスタンダードと受け取られた
ら、やはり辛いものがありますね。でも　患者さんはそういうも
のを要求される方もいます。私の開業は県庁の退職金とそれまで
の貯金をつぎ込んでのものでしたし、代診から開業される先生方
も年齢的にそれ程の資金力があるとは考えられません。
　＃　退職金は代診の期間に消えてしまったし。

１つの機械を使いこなすのにも時間と経験はいるものです。あれ
もこれもと欲張っても１人の人間には限界もあります。診療分野
においても、得手不得手は確かに存在します。
最新設備がととのっているところでないと認めないと言われたら
私の病院はたぶん病院に該当させて貰えないと思います。でも、
そういう人に私は聞きたいと思うのです。個人でＣＴやＭＲＩを
保有している病院は何軒ありますかと、核シンチグラフィーがで
きる病院は何軒ですかと。日本にはその数しか動物病院はないの
ですね　と。
機械が診療してくれるわけではなく、あくまでも人間が診療する
わけですから。その原点は忘れて欲しくないと思います。自分の
病院を否定されるのは獣医師にとっては自分自身を否定されるよ
うなものです。ｒｉｋｉ先生のお気持ちは私にも良く分かります。

野良猫の治療ボランテイアも同様です。何日も食事をとっていな
い人がいたとして、それを見かねた人が食堂へその人を連れてき
て食事を食べさせてやってくれ、料金はタダにしてくれ　と言わ
れたら、食堂の経営者は困ってしまうと思います。
あの人にはタダで、他の人は有料というのは何を根拠に決めるの
でしょうか？　本当の野猫なら人間にそうそう捕獲されるもので
はありません。動物病院へ連れて来られる猫なら、人から餌を貰
っているはずですから、やはり餌をあげている人間が責任をもつ
べきなのではないでしょうか。
餌をあげている人間が、私の猫ではない野良猫だからボランテイ
アで診療してくれというのなら、私は筋違いだと思います。
この意見を主張したので、私は金儲け主義の悪徳獣医師というこ
とにされていますが、そういう人こそがお金に執着しているよう
に見えますね。
実際、私の病院でも何頭もの野良猫の世話をしている方が数名お
ります。この方達は診療費をまけてくれとも言いませんし、実態
を自分の目で確かめていますので、私の方で配慮しています。
待合い室には他の飼い主さんもいますので、野良猫だからまけて
おきますとは言えませんが、ちゃんとこちらの気持ちは伝わって
います。
診療にはお互いの信頼が欠かせないものです。初対面でいきなり
料金まけろでは、ちょっとね？　ボランテイアは他人から強制さ
れるべきものではありません。まず、ご自身が私を納得させるだ
けのものを見せて下さい。話はそれからというのが私の考え方で
す。

ちょっと長くなってしまい、ｒｉｋｉ先生のお話と重複していま
すが、このような問題で悩まされている獣医師はけっこう多いの
で、私も意見を述べさせて貰いました。