獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199908-108

Hishiさんへ8/11Hishiさんへ8/11Hishiさんへ
投稿日 1999年8月11日(水)19時46分 ケンケン

はじめまして、ケンケンと申します。獣医ではありませんが参考になれば幸いです。
 
 まずはお近くの鳥を診れる獣医さんへいって詳しい検査をすることをお勧めします。

 セキセイインコの腫瘍について
 昨年、わが家にも腫瘍をわずらったセキセイがいました(残念ながらこのコは落鳥していまいました)。 
 セキセイは非常に腫瘍の発症率が高い生物です。しかし、発症した部位や、腫瘍の種類(悪性、良性)にもよりますので、まずは鳥をみれる獣医さんで検査してもらったほうが良いでしょう。わが家のセキセイは腎臓に悪性腫瘍ができてしまい、取り除く事ができない場所だったため、ステロイド剤の投与による延命処置しか方法がありませんでした。かなり早期の発見だったのですが、ある程度の様子をみないと悪性、良性の判別がしにくい場合もあるようです(発見から落鳥まで1ヵ月半でした)。
 某インコ漫画によると、翼にできた腫瘍を取り除くため片羽全部を切除して助かったインコもいるということです。
 鳥の手術は、わが家では経験がないので、何とも言えませんが、他の動物と違って、特殊な設備を使うことがありますので、非常に高額になる場合があるそうです。

 食毛症について
 こちらはわが家では症例がないので、本を参考にかかせていただきます。
 鳥が自分で羽毛を抜いてしまう病気は一般的には「毛引き症」といわれています。
 この毛引き症の原因は色々あるようですが、大ざっぱに分けると3つになるようです。

 1.心の病気(心因性のもの)
   いままでかまってくれてた飼い主が急に他のことに夢中になり、スキンシップが減るなど、ヤキモチによって起こる場合が多いそうです。

 2.栄養不足
  羽を作る栄養素が足りなくなり、自分の羽をぬいて食べて一時的に補おうとしてしまうそうです。

 3.サーコウイルス感染症によるもの
   PBFDと呼ばれ、ほとんどのインコ、オウムに感染し羽毛障害やくちばしの変形をもたらす病気です。
   詳しい検査をしないとPBFDかどうかはわかりません。
   この病気の特徴に脱羽があり、かつ(目にみえてわかる)変形した羽毛が生えてきて、さらにその気味悪さに鳥が自ら羽毛を抜いてしまうとのこと。
   免疫不全症候群なので、他の病気を併発する可能性が高くなります。
   今は決定的な治療法はないそうですが、治った例も記載されています。

 いずれが原因であったとしても、頭部以外の羽毛がない状態では自分で体温調節ができないので、飼い主さんが温湿度計とにらめっこしながら室温をしっかり管理してあげてください。

 飼料をみるとビタミンと蛋白質が足りないようなので、生野菜(本日さとこさん&ジョジョちゃんへあてたレスを参照してください)とゆでた大豆を与えるなどして蛋白質を補給してあげましょう。あわせて、一日に耳かき2杯くらいのヨーグルト(無糖でプレーンのもの)を与えるとカルシウムも同時に補うことができます。

 飼料に関してはかかり付けの獣医さんに以前アドバイスを受けた内容であるということを書き添えておきます。

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