獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199909-105

re:文鳥の白内障について
投稿日 1999年9月13日(月)01時02分 太田 充治

ミヤコさん。
獣医師の太田といいます。
私はこれまで4例ほどの鳥の白内障を経験しています。
鳥の白内障の原因は加齢によるものと、外傷によるものがほとんどだと思われます。
治療は、手術が唯一選択できる治療です。
鳥の眼球は、イヌやネコのそれとは構造的に非常に異なります。
白内障の手術で水晶体を摘出した後、視力が以前のように維持できる可能性も高くありません。
また、眼球の大きさも極端に小さいので、手術は非常に困難で、長時間に及びます。
このような理由から、私は鳥(特に小鳥)には白内障の手術を積極的にはお勧めしません。
私の経験した4例のうち、1例(カルガモでした)は手術をしましたが、
手術終了直前に亡くなってしまいました。
他の3例(アヒル、カラス、セキセイ)は、点眼薬による治療をしましたが、
アヒルで若干混濁が薄くなった程度で、満足のいく結果は得られませんでした。
ミヤコさんの文鳥の白内障はおそらく加齢によるものでしょうから
ご心配されている左眼にも発症する可能性は充分にあると思います。
しかし、それを確実に予防する方法はありません。
動物用に白内障の進行を抑える点眼薬がありますが、
これを点眼してもらうことくらいでしょうが、効果は不明です。
ミヤコさんのご心配を軽くできるようなお答えができなくてすみません。

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