獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200004-267

カナヘビ追加、チャボ、ハム
投稿日 2000年4月23日(日)00時09分 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

KEN様 ハムについては少し記憶が怪しいのですが、マウスだと、
出産後数時間以内に発情し、妊娠することが有り得ます。「産んでから」
分けたのだとすると再妊娠が一番怪しいような気がします。

悩めるクラウス様
嫌がろうが何しようが、とにかく小屋に馴れてもらわないといけないでしょう。
一時的に餌を減らすことがまず考えられます。小鳥と異なり極端に飢えに弱い
こともないので、数日間、普段の三分の1ぐらいまで減らしても問題なし。
餌にがっつく状態にして小屋へ誘導し、無理にでもなれてもらう、のが良いでしょう。
マイナートランキライザーもある程度効果がある、はずです。掛かりつけの
獣医師にご相談されてはいかがでしょう?
春の繁殖ムードにあると警戒心が強まるので、上記に足して甲状腺ホルモン
を投与して強制換羽させるとしばらくはおとなしくなります。
いずれも個体への負担がゼロではありませんが、小屋に慣らし、今後とも
おとなしくしてもらうためのきっかけには役立つと思うので、最悪の事態を
避けるためになら試みる価値はあると思います。

チーママ様
すでにタンバリン様への答えというより独立した話題になりかかっていますが、
補足を。
ミルワームはカルシウム・リン比が悪いのでカルシウムの粉を食わせるなど改良
が必要、その上全体のバランスも悪いので、やはり常用にはコオロギがベター、
コオロギでも産卵前や成長中の個体にはカルシウム添加が必要、と思います。
ほんとはカルシウム剤の銘柄や添加法にもいろいろ工夫が・・・。
カルシウム主でない総合栄養剤も使うほうがたぶんよし。
水槽は煮えるので春といえども直射は要注意、夏は半日陰でも
つきっきりで温度計にらんでないと危険です。おまけに側面ガラス越しの日光は
効果弱し。横がアミ(ステンの防虫網)になってるものがいいですね。ウチでは
収納ケース改造で自作しています。側面や上面を切り欠いて、ステン金網を押し付け
つつバーナーで樹脂を溶かして埋め込んで。
日光浴させない日のために、人為的なケージ内の温度勾配も必要で、
ホットスポット用のランプ、紫外線補助のためのフルスペクトルランプ、
それぞれに別系統のタイマー、最低温度の維持管理にはパネルヒーターと
サーモスタットと最高最低温度計、ぐらいは欲しいところです。
私自身、子供の頃にも、図鑑を信じて飼いましたが飼えず、「たかがカナヘビ」
であっても上ぐらいそろえて初めてきちんと飼えましたから・・・。
おまけに、排他的縄パリを作らないかわりに強姦型交尾なので
メスが疲れないように隔離用ケージがもう一つ要ります。
そうそう、入れる土はフライパンで炒るなり濡らしてから電子レンジ
にかけるなりして滅菌しないと・・・オートクレーブ借りられればなおいいですが。

孵卵はそう大変ではありません。産卵現場を見つけるか、あるいは急に痩せたメス
がいたら土をいじった跡を捜すかして卵を掘り出す(孵化した仔も親に食われること
はあまりないようですが、管理そのものの密度が違うので)、卵に印をつけて
上下を確保、当然転卵せず。
消毒したミズゴケかバーミキュライト+砂、を容器につめ、卵を半ば埋めて、
あとは湿度管理のみで孵化するはずです。温帯性なので卵も温度変化には強い。
鳥卵ほど神経質にならず常温の日陰においておくだけで割りとよく孵化するはずです。
拙宅付近では土が解ける今ごろ、おそらくは昨年秋に産卵されたものが
出てきます。1つの穴からまったく孵化仔サイズが数匹出てきますので、
単なる冬眠とは違うようです。
湿度調節が面倒かな。低いと中止卵になり、高いとカビや細菌に負けます。
いっそ完全に埋めてしまうほうがいいかも。湿度は安定し、感染もややしにくいような・・・。
実験中ですが、活性炭や木酢液なども効果があるかもしれません。
江戸時代のスズムシ養殖業では、水を含ませた炭を越冬中の卵の容器において、
孵化率を高めていた、と矢島稔氏の著書にありました。
問題は孵化仔の育成で、第一の関門が孵化の発見。動かない卵に
飽きて観察サボるとミイラが出来てしまいます。
それと餌。本当にうんざりするほど大量のSSサイズのコオロギや
その他の小昆虫が要るので・・・。カナヘビ飼っているのか、
エサ昆虫類を飼っているのかわからなくなります。近くに
ショップがあって、チビコオロギでも羽なしショウジョウバエでも
売っていればともかく。
子供はやたら可愛いのですが、採集地点に放すほうが賢明かも知れません。

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