獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200006-46

インコの爪、人のアレルギー、ハトの羽虫
投稿日 2000年6月3日(土)20時37分 はたの

獣医ではありませんが、ご参考まで。

 インコあるいは鳥・動物の爪切り時に深爪した時、蚊取り線香での止血は有効ですが、用意がやや面倒ですし、作業するとき近くに熱いものがあるのもやや不安です。主にイヌネコ用として塩化第二鉄を主成分とする止血用の粉が売られていますので(イヌネコ用品店には普通にあると思います)、そちらのほうが使い勝手がよいように思います。乾燥させておけば長期間持ちます。また、ハサミよりも刃が滑りにくいニッパーをお勧めします。既にご指摘がある通り小さく薄いものがお勧めですが、「プラスチック用薄刃ニッパー」等としてホームセンター等に普通に売られています。

 私自身、アレルギーもちで、アトピー皮膚炎と喘息が出ます。パッチテストをしてもらったら、イヌ毛、ネコ毛、ハウスダストその他、ほとんどすべてに反応がありました。羽根布団・羽枕を使うと見事に喘息発作が起きますし、「濡れたネコ」に触ると皮膚が腫れ上がります。ですが、こうした症状の出方は加齢や体調によっても変化する非常に微妙なもののようです。飼っている鳥の抜けた羽や濡れたイヌでは私の場合は症状がでませんし、ひどく反応していた「馬に乗って汗をかく」ことも、大人になったら自然に消えてしまいました。掃除の励行などの注意は必要で有効だと感じますが、あまり神経質になられると、気にすることそのものが悪化の原因にもなりかねません。ムキにならずにうまく症状を抑え、アレルギー反応を飼い慣らすぐらいの楽な気持ちでいるほうがいいような気がいたします。個人的には、「ご本人もアレルギー持ち」の専門医に診ていただくようになってから、守れっこない無理な指示をされることが減って症状が安定するようになりました。

 すでにプロキオン先生がかいておられますが、ハトでは羽虫、特にハジラミは普通に見られます。完全駆除が理想的でしょうが、ハト自体への負担を考えつつとなると、かなり難しいところがあります。イヌネコ向きの新しい、滴下タイプの薬剤が鳥類に安全かよく判っていないところもありますし(私のところではリスク自己負担で処方していただいて試していますが)。むしろ、「パッと手に取った時に羽虫が目立つ」のは、ハトの健康状態が良くない事によるかもしれません。弱っている個体に格別な世話をするのは当然ですが、元気な個体に対しては気にしすぎる必要はないし、むしろ、「少しぐらいの虫には負けない」健康を維持することを目指されるほうがよいような気がいたします。

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