獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200007-257

イヌ3題
投稿日 2000年7月21日(金)10時32分 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

イヌにつくダニ(おそらくマダニ属)ですが、まず、お住まいの地域にダニを介して感染する病気(バベシア等)の常在地域かどうか、かかりつけの獣医師に問い合わせられることをお勧めします。リスクが高い地域でしたら、手間と別種のリスク(薬剤の副作用等)をかけてでも予防に努めるのがいいでしょうし、そうした病気がない地域でしたら、イヌの不快を減ずる程度のケアでよいものと思います。イヌ掲示板の過去ログもご参照ください。

安楽死はやむを得ない状況もあると個人的には思います。特に、普通でない鳴きかた(おそらく、「うぇぇーーん」といったようなものと思います)をするようになったら、特に。この鳴きかたは群れの他個体に異様な興奮を引起こす特別なもので、場合によっては群れの他個体の攻撃性を解発することもあります。おそらく意識の混濁も始まっているのではないでしょうか。また、ブンガク的な表現になりますが、単なる体臭ではなく、死臭が漂うのではありませんか? つまり、生を諦め、死に傾きはじめていませんか? 拙宅で安楽死させたイヌの時にはそのようでした。イヌの感じている苦痛や不快が軽いなら自然死を待ってもいいでしょうが、それらがひどい、ともっとも愛しておられるかたが感じられるならば、安楽死を選択してもなんら責められる理由はない、「安易な安楽死」ではない、と思います。

体を舐めつづけるのは特にドーベルマンで多く知られているタイプと似ているように感じられますが、習慣化すると矯正が困難と思われます。ただ歯がかゆいだけなのかどうか、再検討が必要ではないでしょうか。歯がかゆいだけなら、噛んでいいオモチャを与えればいいわけですし、通常、かさぶたができるほど自分の足を噛むのではなく、家具やスリッパを噛むのではないかと思われます。事態が深刻になる前に行動療法の専門家に相談されることをお勧めします。ご家庭でできることとしては、当該部位の包帯等にリンゴから取った苦い液体を塗る(傷に触れると染みますのでご注意)、十分に運動させて疲れさせる、足をかじろうとしたら別の興味をひくものを示して気を逸らす、といったことがあろうかと思います。

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