獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200007-266

ウサギの疾病
投稿日 2000年7月22日(土)16時20分 プロキオン

7月21日の ゆみさんへ
クシャミ・鼻水が続いているのなら、スナッフル症を疑いたく
なるのは無理もないことと思います。私も一応疑っています。

でもね、気になるのが「頭を振る」というのと「歯ぎしり」で
す。これに対して診察された獣医師が ミミダニ陰性、不整咬
合なしとのこと。う〜ん、この部分にはやはり何かあると思う
のです。ミミダニではなくて、「耳道炎」があって眼振が出て
いるとか、臼歯に異常があるとか、消化管の機能低下とか・・・。

ウサギの歯ぎしりは痛みや異常についてはかなりの信号と考え
られます。

顎の下の汚れは流涎であって前足で拭っているうちに鼻の方ま
でついてしまうことも考えられます。食欲が低下して糞の量も
減少しているのなら、やはり、これはおかしいです。

風邪との診断ですが、そもそもクシャミ鼻水等の一連の症状を
スナッフルと呼んでいますから、「風邪」と診断しているのな
ら、ウサギの場合はスナッフルとして治療するのが妥当ではな
いかと考えます。
スナッフル症は多くの場合、パスツレラ菌が原因とされている
ことが多いのですが、この菌は鼻腔内に常在しているのが普通
ですので、いるかいないかという検査では意味がありません。
細菌の菌量も確認しなくてはなりませんが、臨床医であれば、
悪い方を想定して治療してもおかしくはありません。

パスツレラ菌は栄養要求性も厳しくないし、特別な培養条件も
必要としない細菌で、分離は比較的容易な部類に入ります。
でも、世間では難しいと言われています。採材の適・不適が原
因のようです。血管周囲のマイクロアブセスが狙い目のはずと
私は考えています。後はどれだけ早く培地に植え込むかです。

スナッフルはかなりしつこい疾病ですから、腰を据えてかかっ
た方が良い思いますよ。臼歯の異常に起因していれば、これは
もうずっと闘病生活が続きますし、消化管の機能低下もうっか
り見過ごしていると致命的です。いずれにしても、簡単に治る
というわけではありません。

これと、別に体温が39度代であり、ウサギの場合は平熱です。
したがって、全身の感染症ではなく、局所感染や臼歯の異常で
ある可能性も多分にあります。
一貫性のないことを言っているように思われるかもしれません
が、文字だけではどのようにでも考えられるのです。

私達は患者本人を診ているわけではないので、あまり立ち入っ
た発言はできないのですが、歯と耳についてはもう少し突っ込
んだ検査があってもよいように思います。
そして、本当にわからないのであればウサギの診療を断るのも
獣医師としての責任ある態度だと私は考えます。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。