獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200008-179

受験生さま
投稿日 2000年8月15日(火)17時55分 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

この問題は簡単に答えが出ないでしょうから、個々人がなんとかしていく他ないと思いますが、ちょっと違った角度からの考え方をご紹介。

獣医師はむろん、ある程度以上深く動物と付き合うなら普通の個人も、「動物を殺す」はめになることは避けられないと思います。医師もそうですね。安楽死、殺処分。大災害時のトリアージを考えれば医師もそうですね。
一方で、ある程度以上大きくヒトに近い動物を初めて殺すときには心理的なショックを受けるのが普通です。
他方、社会から大きな権限を委ねられる医プロフェッションに属し、お金をとって高度な知識・技能を発揮すべきプロフェッショナルである獣医師は、2重に、「動揺せずに専門家としての判断を行い(非専門家に助言し)、実行すること」が求められます。

つまり、獣医師には、安楽死なり殺処分に際し、命を悼むとともに、にもかかわらず冷静である責務がありましょう。心理的な重圧で判断を誤ったり、手が震えて血管が探りあてられない、とかは困るのです。
なので、専門家として権限を与えられる前に、専門家として報酬を受け取るシチュエイションでなく、「殺す体験、練習」が必要でしょう。

実習で消費される命は少ないほうがいいに決まっています。が、ゼロでは困る、とも思います。実習の内容もさることながら、殺す経験それ自体も意味があるからです。
飼っている動物の安楽死や殺処分は飼い主にとって嫌なことに決まっていますが、避け得ないのなら、今まで動物を殺したことがなくて手が震えるような獣医師ではなく、冷静にスムーズにことを運べる獣医師にお願いしたいものですから。



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