獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200103-185

レス「ミネラルウォーター」
投稿日 2001年3月27日(火)19時28分 プロキオン

>パルパパさんへ

ミネラルウォーターは「食品衛生法」では清涼飲料水に該当します。この法律
の上においては、清涼飲料水として扱われるということになります。
そして、清涼飲料水の「規格基準」というか、製造行程が定められていて、こ
れによると原料として用いられる水には、水道水と同じ殺菌処理がしてある必
要があります。

早い話が果汁飲料を製造する際に使用される水には 塩素殺菌された水道水か
それと同等以上の処理がされていなくてはなりません。これは「ミネラルウォ
ーター」といえども例外ではありません。
この規定のために各メーカーは、一旦塩素を添加してから、添加してある塩素
をとばした上で別の殺菌工程を加えたり、熱処理や紫外線処理等して、なんと
か味覚を損なわないように工夫しています。
このために塩素をとばす過程でいろいろな埃や混入物が入ったりします。
# ミネラルウォーターへの異物の混入が相次いだりしたのは記憶に新しいと
  ころですよね。

また、中には水道の源泉の水質が大変良い町もありまして、私の住む県のN町
では、水道の蛇口から出てくる水をそのまま瓶につめただけで ミネラルウォ
ーターとして販売できるところもあります。ここの会社ではあらたな殺菌工程
は必要ありません。これは実話で、保健所の水質担当や食品衛生担当ではコス
トのかからない会社と言われています。
# むろん、販売できる製品としての検査はパスしています。

ミネラルウォーターというのは、言葉は1つであっても結局は源泉の水質なの
です。それが異なっていれば、ミネラルウォーターと言う言葉だけで可否を論
じても意味はないのではないでしょうか?
ミネラルウォーターの中のどの成分について言っているのか、また その含有
量までを俎上にあげるべきでしょう。

同様に水道水がいけないという場合、飼い主自身がすでに飲用しているわけで
す。多くの場合は残留塩素を気にされてのことが多いのですが、先に述べたよ
うにミネラルウォーターもまた「塩素と無関係の水」ではないのです。逆に完
全に塩素が残っていないのであれば、開封後はすみやかに消費されることが望
ましいわけです。

山の湧水を汲んできて用いる場合は、水質検査は実施された方が良いと思いま
すが、まあ、こちらは自己責任ということで。

水道水にしてもミネラルウォーターにしても 用いる源泉が違えば、その水質
も同じではありません。良いものもあればようやく検査に合格というものも存
在します。どちらもその言葉だけでひとくくりに論じることはできません。

それぞれの説を展開されている方々に何をもって可とするか、何をもって不可
とするのかを伺ってみるのが早道でしょう。

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