獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200108-76

マルチレス
投稿日 2001年8月7日(火)12時32分 プロキオン

8月6日の CHAPPYさんへ
13歳のマルチーズということであれば、子犬の低血糖とは別と考えて良いで
すよね。
原因が腫瘍性のような記述になっていますが、インスリノーマが念頭にあるの
かな? 副腎絡みということなのかな?
私は砂糖水で対処というのにはあまり賛同できません。インスリノーマのよう
な場合では一時的にあがった血糖値を下げるために、反応性のインスリン分泌
が招来され、かえって低血糖がひどくなることがあるからです。
本質的には食事の内容、量や回数によってコントロールしていく方が望ましい
と考えています。砂糖水は緊急時に限定された方が良いように考えます。
食事療法については、現時点ではこれさえ食べてればよいという程のものはあ
りません。食品成分表をみながら、こつこつと実践して行くしかないのかもし
れません。また、その食事を好んで貰えるという保証もないので、主治医の先
生は「好きなものを」と話されたのかもしれませんね。


8月6日の SHINOYANさんへ
犬の車醉いについては、動物病院では多くの場合、鎮静剤を処方していると思
います。
ただし、量の調整が大変です。ある犬は大変おとなしくなり、行きも帰りもお
りこうさんで、トイレもトラブルはなし、現地でもそこそこに遊ぶことができ
るという場合もあります。
別の犬は、車醉いはしないが鼾をかいて寝ており、現地に到着してもただ寝て
ばかりといこともあります。
犬によって薬剤の感受性に差があるということは承知しておかなくてはなりま
せん。そして、もっと大事なことがあります。

この手の薬剤は、獣医師の管理のもとに使用されるべきであるということです。

近所迷惑な犬を薬をつかってなんとかしてやろうとか考える者もいないわけで
はなく、薬剤を投与してから犬に危害を加えることを意図する者も存在するの
です。
したがって、初対面の人に「はい、そうですか」と処方して良い訳ではありま
せん。私の病院ではある1人の飼い主さんにしか処方しておりません。むろん、
先ほどの薬用量の問題もありますので、そう簡単に危害を加えることができる
わけではありませんが、自分の処方した薬剤が意に反した使い方をされていた
のでは困りまし、それを許した獣医師にも問題があります。

さしせまった話しかもしれませんが、人となりが信用されるまで病院へ通って
から、申し出る話のように思います。
初対面の人の申し出に あっさりと応じてくれる病院の方こそ問題なのだと理
解していただきたいのです。


8月7日の じろママさんへ
涙というのは、3つの成分からできています。ウサギの場合は、その中の油の
成分が多いので、白く濁って見えやすいのです。そして、それは根先の炎症か
ら鼻涙管の詰まりや閉塞をきたした際に特に顕著に現れます。
涎もあるのですから、歯に異常があるのは間違いのない所と私も思います。
しかし、臼歯の抜歯というのは容易なことではありません。じろママさんが心
配されている点は無理のないところです。

臼歯も歯根の根先を折ることなくきれいに抜くというのは難しいことです。無
理をして下顎骨を痛めてしまうこともあります。
したがって、抜歯を行なうというのは、じろママさんがその問題点を理解した
上であって欲しいと考えます。
抜くしかないというのも正論ではありますが、ウサギでは難しいというのも洋
の東西を問わず事実です。

主治医の先生が、どなたか存じませんので、ただ安易に言っているのか、技術
に自信があって言っているのか、飼い主さんを心配させまいと気を使っての話
なのか、推測することもできません。
どのようなアプローチで、どのような手法で抜歯するのか、もう少し話をお聞
きしてみてはいかがでしょうか?
危険性や問題点、それに対応する処置法が説明していただけるようなら、お願
いすれば良いし、不安を感じるようであれば、診察可能な他の病院でセカンド
オピニオンを求められたら良いのではないかと思います。 

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