獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200112-12

マルチレス
投稿日 2001年12月3日(月)15時46分 プロキオン

12月1日の チロルさんへ
すでに ちゅうさんからもレスがついておりますが、私もどちらかと言うと3
回ワクチン接種されることをお勧めします。
このことは、恐らくパルボワクチンについてのお話だと推測しています。パル
ボウイルスに対する母親からの移行抗体は、その半減期が約9日と言われてい
るのにも関わらず、ひじょうに長期間にわたって子犬に残存し、2回のワクチ
ンによる免疫獲得の障害となります。このため、確実な免疫を得るためには3
回目にパルボ単独のワクチン接種が必要になります。
昨年の4月から、この母親からの移行抗体を乗り越えて、子犬に免疫を獲得さ
せることが可能であるといううたい文句のワクチンが発売されておりますが、
実際には当初の効能効果が期待どうりには現れていないという報告もあり、単
味ワクチンとして使用するのであれば、従来の接種時期に合わせて接種する方
が確実であるとの意見も出ています。
私も、こちらの意見に賛同するものであり、子犬のワクチンが3回になるのは
いたしかたないと考えます。
つらいのは、獣医師の間で意見が異なるので、言葉をつくしてもどうせ本心は
金儲けにあると受け取られかねないことですね。

12月2日の 彰博さんへ
獣医師の間でブラックジャックと呼ばれている先生というのは、過日TBSで
放映された番組に出演された方でしょうか?
ニューヨークのアニマルメディカルセンターで外科医の認定を受けているので
仲間内から外科手術で頼りにされているとかいう内容の放送であったとか。
もし、この方のことであれば、こちらで問い合わせるよりも放送局に問い合わ
せる方が早いはずですよ。
ただし、この先生の場合、開業医からの紹介に対して対応しているとか。

この先生に限らず、我々が外科の手術のセミナーで講師をお願いする先生はそ
の多くの方が一般外来を受け付けていません。そうしないと病院が機能しなく
なってしまうからです。
それに、ガスが溜まるとのことですが、この症状が外科に結びつくとはかぎり
ません。内科の守備範囲のことかもしれません。逆に不得手の症例を持ち込む
ことになるかもしれませんよ。とりあえずは、お近くの病院のドアを叩くとこ
ろから始めてみてはいかがでしょうか?

12月2日の りあんさんへ
直腸に腫瘍が形成されていて、手術すべきか否かで相談されているわけですが、
獣医師がその是非をディスカッションする場合は、知識や技能がだいたい同じ
レベルにないと議論が成立しません。また、患者の状態を一番把握している主
治医の意見が尊重されなくてはなりません。
主治医の先生が直腸をはじめとする骨盤腔臓器の手術に長けていて、勝算あり
と判断されているのであれば、これはもう部外者が口を挟む余地はありません。
飼い主としてのお気持ちということであれば、飼い主さん同士のレスを待つし
かないと思います。
これは余談なのですが、「アカダニ」というのは、「垢ダニ」ですか「赤ダニ」
ですか? ちょっと意味が通じないのですが。

12月2日の えみさんへ
心臓疾患があってよろけたり、倒れたりということのようですが、どうも私が
イメージするところとシックリきません。何か別の要因についてお聞きしてい
ないでしょうか?
痴呆症についても、これは間違いのない診断なのでしょうか? 体が思うよう
に動かす事ができなくなって、その不安から鳴く、あるいは訴えたいことがあ
って鳴くということは考えられないでしょうか? もし、このような原因があ
ってのことであれば、それは正常なことになります。

痴呆症でまちがいないということであれば、これからはその疾病と向き合って
犬も人も暮らして行かなくてはなりません。こちらのリンク先に「勇君の部屋」
があります。そこは痴呆症の犬との暮らしについてのページです。疾病そのも
のはいたしかたないことですが、飼い主が一人で抱え込んで悩む必要はないこ
となのです。残された時間をどのように過ごすか、具体的なトラブルについて
の対処法、泣き言や愚痴等の話ができるということがどれほど大事なことか理
解していただけると思います。
そのサイトの設立にいささかなりとも関わった者としては、そこが必要とされ
ていて、かつ機能しているという事実は真実うれしく感じています。

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