獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200203-144

レス:獣医師になりたい
投稿日 2002年3月20日(水)17時37分 プロキオン

3月20日のぱぐさんへ
獣医師になりたいと志す方の書き込みは少なからず拝見するのですが、26歳
の看護婦さんからとは思いもかけませんでした。

獣医師の国家試験は大学の獣医学科の卒業が受験の為の必須条件であり、これ
をクリアーしていないとなりません。
早いが話が単位が不足していて卒業できない学生は受験できません。というか、
受験しても合格しそうにもない学生は、大学の合格率アップの為に単位を貰え
ず留年組みに回されることもあるのです。
獣医学科のある大学に入学すること自体が難関なのですが、入学してしまえば
自動的になれるというものでもないのです。

それを承知で18歳から26歳までの人生をリセットするという意欲があるの
でしたら、大変りっぱな覚悟といえます。
現役そして一浪二浪の人達と競争しなくてはならないのですから、彼等以上に
受験勉強をする必要があります。同じ時間の頑張りであれば、相手方の方に軍
配があがるのはものの道理です。
勉強の内容も、忘れてしまって取りかえさなくてはならない分、基礎として頭
に入っていなくてはならない分、受験のテクニックとして身に付けていなくて
はならない分があります。
3年計画4年計画で合格すれば良いという事情でもないでしょうから、よくよ
く考えて効率的な勉強をしなくてはならないと思います。早くから目標の大学
を決めてその入学試験の傾向と対策を体に馴染ませてしまうことです。現役の
高校生はこの部分のスタートがどうしても遅れがちになりますので、そこに勝
負をかけるポイントがあると考えます。
ただし、浪人生はすでにそんなこと充分承知していますし、受験経験そのもの
を有しています。ぱぐさんの不利はかくせないところですよ。
医師薬学系の専門予備校で獣医学科コースをもっている予備校へ入学するとい
うのが、最も具体的な選択肢ではないでしょうか?

26歳の社会人であれば、単なる憧れというのでもないでしょうし、一時的な
気の迷いというのでもないでしょう。
大学入学前も、入学してからも勉強に対するスタミナは相当に必要な分野です。
そして、6年間の勉強を終え、大学を卒業して国家試験に合格しても ほとん
どの獣医師は診療とは別の仕事へつくことになるのです。
獣医師の資格があれば、診療を業とすることはできますが、7〜8割の獣医師
は診療以外の職業に携わることになるのです。社会が獣医師に対して求めてい
る需要の内訳はそのようになっているのです。

獣医師というのは、「手段」であって「目標」になってしまってはいけないの
です。入学試験の1点には50〜80人くらいの受験生がぶら下がっています。
この1点で泣くものと笑う者が別れるのですから、大学に入ることが目標の人
間と獣医師になってこういうことをやりたいんだという人間では、そこで差が
出て来ます。何のために獣医師を目指すのかハッキリとさせておくことをお勧
めします。

なお、過去某テレビ局で40歳を過ぎてから獣医大学に入学した人を紹介して
いたのを見た事があります。


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