獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200208-158

re排泄のことで困っています
投稿日 2002年8月22日(木)01時13分 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

 まず気をお楽に。シンク、どってことありません。布団の上でされるのに比べたら掃除も楽ですし。というぐらいにのんびり構えることが大切です。

 叱るのは無意味で有害です。やっていいこと悪いこと、のハナシではないのです。単に習慣の問題です。正面から力押しに立ち向かっても無理なので、一歩引いた視点で、搦手を考えましょう。

1 シンクを使えなくする。
 パイプ掃除、忌避剤だけでダメなら、塩素、アルコールでしっかり消毒除菌消臭。薬剤をネコが舐めないようにして使います。さらに蓋するのも一案です。平らな板が簡単ですが、その上で排便するようなら、山形にするとか、上にモノを並べるとか、踏ん張れないようにします。

2 適切なトイレへ誘導する。
 前の飼い主のかたが風呂場で排便させていたのかもしれません。風呂場で差し支えないのなら、風呂桶の水を抜いた上で扉を開放して。
 あるいは、いずれは普通の猫トイレに誘導したいのなら、庭などに置くためのステンの流しを用意します(ホームセンター等にあります)。排水口は塞ぐなりなんなり。風呂場に流しを置いてもいいでしょう。
 そこで排便してもらうように仕向けます。
 塩素など使う前に流しの排水口あたりを布でぬぐっておいて臭いを移すとか。

 不都合ないのならこのままで。
 金属の冷たいちょっと濡れた感覚と排泄が強固に結びついてしまっている可能性が高いので(かつ、排尿のほうが融通がきくものなのです)、ステン流しをトイレに使うのはある意味楽です。
 冷たい感覚に馴染んでいることを利用すると、人間用の洋風便器で排泄するように仕向ける下準備が出来ているってことであり、普通のネコよりずっと簡単にそれを教えられるでしょう(トレーニングビテオが出ていましたので探してみてください)。

 猫トイレに誘導する場合、その新しい「トイレ」に慣れたころ、少しずつ、猫砂をそこにバラまいていきます。
 様子が読めるのなら適当に増やせばいのですが、慎重確実にいくのなら、昔の忍者が麻を跳び越えてジャンプ力を養ったハナシのように、猫砂の量はあくまでも少しずつ、ネコが気付かないぐらいに少しずつ増やしていきます。場所を変える時も毎日5センチずつというように。

 やり方の丁寧さ如何によりますが、シンクから普通の猫トイレのように一足飛びを狙うのでなく、中間段階を作ってやり、かつ、シンクを物理的に使用不能にしてしまえば、そう困難でなく矯正できると思います。
 飼い主が緊張しているとネコも緊張して、学習効果が下がります。新しい芸を教えるぐらいの気持ちで、楽しんでやってみてください。

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