獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200301-178

reステロイド
投稿日 2003年1月22日(水)00時26分 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。む

 拙宅にアトピーのイヌはおりませんが、私自身がアトピー持ちです。どうも他人事でありません。

 素直にステロイドを使うことを強くお勧めします。
 ステロイドには副作用があり得ます。しかしながら、薬効があるからには副作用は付き物です。たとえ「自然な」民間療法であっても。もっといえば、体自身の(ホントに自然な)免疫も、いいことばかりではないわけで・・・。
 どんな治療法にも副作用があるものだと覚悟してステロイドを考えると、悪い選択肢ではないことがご理解いただけましょう。副作用はあり得る、けれど効果もかなり確実にしっかりとあるのです。
 問題は副作用の有無ではなく、薬効と副作用のパランスということになります。
 雑に使うと副作用が強くなりますが、獣医師の指導を受けつつ、勝手に量を加減したりせずにきちんと使うのではあれば、薬効大、副作用小に保つことが可能です。

>(ステロイドは、使えば使うほど身体の自然な抵抗力を押さえてしまい
>切ると悪化する)

 失礼ながら、こうした思いこみはご愛犬の状態を改善しません。私の母も同様な思いから私に対してあれこれ試みましたが、根治にはいたらず、結局はステロイドを「うまく使う」ことでアトピーと折り合いをつけることとなりました。試行錯誤のうちに体質に合うものが見つかればラッキーですが、試行錯誤の期間が長いと、それだけ辛い期間も長くなるわけです。一通り試してダメだったのなら諦められてはいかがでしょうか。

 一生薬がやめられないのもしかたないことです。それが体質、あるいは持病ってものですから。
 ヒトであれイヌであれ命は限られているものですし、「完全な健康」はあり得ません。いずれ死ぬまでをどうやって「比較的健康で」乗り切るかを現実的に考えれば、(失礼ながら)「自分が痒いわけではない」「シロウトの」考えでステロイドを門前払いするのはお勧めいたしかねます。

 ホント、ステロイドをちゃんと使うようになって、何年ぶりかで熟睡できるようになった時の嬉しさは忘れられません。天国かと思ったものです。同時に、もっと早く割り切ってれば・・・とも。
 副作用があろうとも、背に腹は変えられないのです。
 
 まずとにかく使えるものはなんでも使って痒みを押えるのが先決でしょう。副作用云々は後回しにして。
 状態が安定したところで、「状態を悪くしないですむ最小限」をゆっくり探ればいいことです。

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