獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200305-11

マルチレス
投稿日 2003年5月2日(金)17時26分 プロキオン

4月29日の こっこさんへ
学校で猫がお産をしてしまったとのことですが、どなたか世話をしている方は
いるのですか? あまり周囲で騒ぎすぎると母猫が落ち着くことができなくて
子猫の生長に影響するかもしれませんね。
ワクチンは生後2ヶ月と3ヶ月の2回の接種で、基礎接種となりますので、子
猫の生まれた日にちから計算してください。
発育の遅れている子猫は、母乳の足りないのかもしれませんし、もともと母猫
のお腹の中にいた時から発育が遅れていたのかもしれませんし、疾病に罹患し
ている可能性も考えられます。文面だけからではなんとも言えません。

4月30日の 大ちゃんのパパさんへ
狂犬病のワクチンは背中に接種されたのでしょうか、それとも後ろ足でしょう
か? もし、跛行を呈している足と接種を受けた足が同一であれば、その時の
痛みを覚えているのかもしれませんね。もっとも、すでに2週間経過している
のであれば、痛みはすでにないはずです。別の要因か甘えての演技ということ
になりそうです。
背中に接種されたのであれば、おそらく因果関係はないでしょう。


4月30日の ちゅらさんへ
「涙焼け」は、白い犬に限定されたことではありませんが、やはり白い犬にお
いて目立ちやすいですね。
涙の中の成分が紫外線によって発色し、これが涙痕に着色して起きます。
いつ頃になったら治るというものではありません。

4月30日の らんさんへ
食べ物を喉につまらせたということであれば、「失神」ではなく「気絶」の方
ですね。
10〜15分意識が戻らなかったとありますが、それだけの時間呼吸が停止し
ていたとも考えられません。意識は失っていたかも知れませんが、呼吸はして
いたはずです。

4月30日の TRYさんへ
犬の血液型というのは、最初はやはりA型B型というように分類されていまし
た。ところが、種類が多くなり過ぎてアルファベットでは足りなくなり、D型
と1型の組み合わせによって分類されるようになりました。
アルファべットでは足りないと申しましたが、それだけの血液型の供血犬を
事前にそろえておくということは普通にはできかねることです。
したがって、動物病院で「供血犬」というときは、人間のO型に相当するよう
に、どの血液型に輸血しても不適合を起こしにくい血液型の犬を指して言って
いるのではないでしょうか?
このような犬は、仲間である他の犬の生命を救うことのできる可能性を持った
犬であり、動物病院ではとても大切にされます。その犬が1頭いるだけで、何
頭何十頭の犬の生命を救うことができるのです。これはお金に換算できる価値
ではありません。どこにでもいるありふれた血液型というのではないのです。

動物病院の獣医師が飼育しているのであれば、その価値を知らないで飼育して
いることはおおよそ考えられることではありません。いつ血液が必要になる事
態起きるか予測できない以上は、常に最高のコンディションでいられるように
飼育されているはずです。
また、採血量も供血犬を消耗させてしまうような量はとりません。繰り返しに
なりますが、何頭もの命を助けてくれる犬です。採血できないように消耗させ
てしまえば、本来の目的を損なうことになります。目の前の1頭の患者を救う
ために別の生命である供血犬の生命を危険にさらして良いと考える者はいない
はずです。
供血犬の飼育については、大事されているという過去ログがこの「意見交換」
の過去の発言集にも存在していますよ。


4月30日の まぼさんへ
肥大性心筋症は比較的知られている疾病と言えますが、「心臓専門医」がつい
ておられるのであれば、あえて意見を述べたいという者は少ないように思いま
す。
むろん、我が国には「専門医制度」はまだ存在しておりません。認定医を制度
化したいという動きがある段階です。それはみな承知していますが、やはり、
レスを求めるうえでは、マイナス作用になっていると思います。


5月1日の ねずちゃんままさんへ
FIVというのは、死に至る病ではありますが、直接の死因がこのウイルスに
よるというわけではありません。これに附随する疾患によってということが一
般的であると思います。
この病気の理解が進み、何例も経験してくると、個々の対応策というのも広が
ってくるようになります。私験で言えば、6ヶ月生存が2年になり、今生存し
て猫は3年4ヶ月になります。すべての症例が都合よくコントロールできると
いうものでもありませんが、FIVと診断されたからと言って、それで何もか
も終わってしまったわけではありません。
獣医師や飼い主にとっては、それはむしろ「始まり」なのです。


5月1日の カメルミィさんへ
ウサギにおける赤色尿というのは、疾病以外にも生理的なものも存在します。
これはポルフィリンの排泄が原因で赤く見えます。
疾病としては、尿路系からの出血や生殖器からの出血に由来するものもありま
す。
原因の如何によって結果がおおいに異なります。


5月1日の ☆さんへ
老猫用の食事といっても、肥満に留意したもの、心臓や腎臓に負担がかからな
いもの等が考えられます。自ら栄養計算して作りたいということなのでしょう
か? その場合は、まず飼育している猫の状態を知らなくてはなりません。
もし、そうでないのであれば、市販のキャットフードでもシニア用のものは入
手可能なはずです。

5月1日の かおりさんへ
逆立ちしているのであれば、これはもう正常な状態とは言えません。鰾におけ
る調節ができていないのかもしれませんね?


5月2日の まきさんへ
去勢手術というのは、尿道とは別の部位が術野となりますので、私としては去
勢との因果関係は低いと想像せざるをえません。
膀胱・尿道において出血するような原因がないか、あるいは包皮や陰嚢ではど
うでしょうか。
ただ、あきらかに血尿であれば、なんでもないということはなく、やはりキチ
ンと診察してみる必要があります。
いつ、どの部位から尿中に血液が混じってくるかが鍵です。

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