獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200311-155

狂犬病と集団免疫
投稿日 2003年11月14日(金)10時19分 Big 1

狂犬病は過去の病ではありません。いまも世界中で発症している伝染病
です。狂犬病は本当に恐ろしい伝染病です。その恐ろしさは生半可なも
のではありません。医療従事者啓蒙用のビデオに、狂犬病患者(まだ子
供)の発症後の経過を記録したものがありますが、それはとても悲惨な
ものでした。いったん発症してしまえば、治療方法はなく、だれも(親
でさえ危なくて近寄れない)なにもしてやれず、ただ苦しみながら死ん
でいくのをみているしかないのですから。

幸いにして、日本では狂犬病予防法が効をそうして、今のところ廃絶
させるのに成功しています。この状態を決して後戻りさせてはならな
いことを、強調したいと思います。(海外に行ったら、犬などにうかつ
に近寄らないほうが無難です)

ある地域に伝染病が持ち込まれたときに、その蔓延を防ぐには全体の7
割(8割とも)以上のものが、確実に抗体を持った状況になっていなけれ
ばならないそうです。年一回の狂犬病予防接種はかならず受けて下さい。
これだけは飼い主の判断でやめたり、間を延ばしたりしないでください。

さて、狂犬病以外の犬や猫の伝染病に関しては、日本における集団免疫
の完成度は米国とは比較にならないぐらいお粗末なものです。そのよう
な状況で、米国の接種方法がそのまま日本に適応できるかどうか、私は
疑問に思います。が、ズーノーシスでない伝染病に関しては、接種の是
非、間隔について飼い主さんの判断に任せることになりますね。

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