獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200408-83

マルチレス
投稿日 2004年8月6日(金)13時08分 投稿者 プロキオン

8月5日の Laniさんへ
「おりもの」自体がそもそもなんなのでしょう。炎症滲出物であったり、
老廃物であったり、ということではないでしょうか?
今回の場合、すでに受診されているわけですから、膿みのように思えるの
であれば、その意見を主治医に伝えるべきでしょう。実際のところは、ネッ
トのこちらとあちらでは、判断できょうはずがありません。
飼い主の疑問や不安は主治医に伝えて良いのですよ! 尿路系からなのか
生殖器由来なのかだけでも明らかになるかもしれませんし、血液検査の方
で、何か分かるかもしれませんしね。不安に思うのなら、そのままに放置
しておくことはありません。


8月5日の tjoさんへ
「重症貧血です。情報を下さい」とありますが、提示されているデーター
では、私には何もわかりません。これでネットのこちら側の人間に判断が
つくようであれば、主治医の先生がなんとかしているでしょうし、獣医師
という職業も必要無いでしょう。
ずいぶんと冷たい言い方と感じられるかもしれませんが、「生き物を診る
」ということは、そういうことなのです。紙片に書き留められたデーター
で何かが分かる、解決するというものではありません。
「貧血」というのは、症状名であって、病名ではありません。つまり、症
状として貧血を引き起こす疾病があれば、それら全てをひっくるめて検討
していかなくてはなりません。検査しているのに絞り込めないのであれば、
検査が足りない、見落としがある、未知の疾病等が考えられることになり
ます。
このような情況の下であれば、情報が欲しいのは、むしろ相談された者の
方です。こちらの掲示板に来訪されている常連さんというのは、皆その辺
の街で暮らしている人々であり、特別に何かで名をなした偉い先生がいる
というわけではありません。
私達が千里眼でない以上は、判断付かないものは、答えようがないのです。

ただ、この症例については、主治医の先生御自身が友人関係、研究会、大
学等に相談や問い合わせをしているということはないのですか?
本当にわからないのであれば、そのようなことも必要だと考えますが。


8月5日の 葉月さんへ
環境を含めてのことであれば、林業の勉強も必要でしょうね。
「恣意的な意志のもと…」であれば、なんとかしなくてはならないのは、恣意的な
行為をした人間の取締りではないかな? なんか揚げ足をとるような言い方になっ
てしまいますが。
怪我を負った野生動物がいれば、手当てをしてやるのはかまわないと思いますよ。
それは人としての情ですので。ただ、それで自分は良い事をしている奢ってはダメ
です。全ての野生動物を助けてあげる事は無理なのですから、それはただの「不公
平」を実施しているにすぎないのも事実と言えるからです。また、彼等もそれで感
謝してくれるというわけでもないし、人間の恣意的行為の帳消しにもなりません。
「助けてあげる」という気持ちの押し売りになりませんように、気を引き締める必
要があります。

「それ以外に必要なこと」と再度お尋ねですが、これは各現場によって「異なる必
要」が存在するのではないですか。1つの学問や研究が全ての現場で有効なはずが
ないのです。
獣医学が野生動物にそのまま応用できないことは昨日も述べましたが、他の学問も
また同じ事が言えます。野外のフィールドで活躍されている人達はみな独自の工夫
をもって動物達にアプローチしています。フィールドや対象動物が異なれば、また
最初から始めているのです。
現場での創意工夫は、教えて貰うものではないと思います。先人のお手伝いをしな
がら体験の中から学び取っていくように思います。葉月さんは、どうも効率よくと
いうことを考えているのではないかと受けとれるのですが、「学問に王道なし」で
無駄や失敗の中からこそ、生きた知恵が生まれてくるのではないでしょうか。

野生動物保護で食べて行きたいのなら、自治体や研究機関、財団法人等の採用試験
にパスしなくてはなりませんし、それ以前に獣医科大学の入試もあるのでしょう。
獣医師にならないとしても、各採用試験はどうしますか?  
テーマが決まっていて、自らやりたいことがハッキリとしている人の場合は、アル
バイトで稼いでは、山へ隠ってしまっての、往復活動になってしまっています。大
学へ入学してから、その方面に興味をもたれた方というのは、先輩の手伝いや研究
室の先生の指事ですね。研究というのも、大学が保証してくれているわけではなく、
その先生が他の大学へ移動してしまえば、またなくなってしまったりします。
どの大学ではなく、誰に指事するかの方が比重が大きいといえます。


8月6日の momomamaさんへ
理屈から行けば、再手術が必要な症例には、再手術でしょう。
ただし、そこに個体ごとの事情があるからこそ、主治医の判断が必要となるわけで
す。実際に診療していない動物の手術適応の可否を 第三者が論じるのはいささか
問題があると言えます。
飼い主さん御自身の気持ちの問題ということでの相談ということと理解します。
ということで、他の飼い主さんからのレスを待ちましょう。

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